2019 立命館大学 薬学部薬学科 卒業 2023 立命館大学大学院 薬学研究科 博士課程 修了
薬学という学問が幼少期から身近であったため、自然と薬学に興味を持つようになりました。そうした中、小学校高学年時に、立命館大学に薬学部が新設されることを知り、本学附属校に入学しました。また、その受験勉強を行っていた期間に、伝統医学に関わる連続ドラマが放送されており、毎週、夢中になって見ていました。今になって思えば、私が生薬学という学問分野を初めて認識し、興味を抱くようになったきっかけであったように思います。こうした背景もあり、大学の研究室は、生薬学研究室を選びました。その後は、目の前の研究に取り組む、新しい発見が得られる、同時に新たな疑問が生まれる、その解明に取り組む、というサイクルを続けているうちに、様々な運とタイミングに恵まれ、気がつけば、研究者になっていました。
植物化学を基盤とする生薬学研究
ストレス応答を利用した薬用植物の栽培研究、ショウガ科植物の生薬学的研究、生薬の修治の科学的解明、計算化学を利用した天然物の構造解析などの研究テーマに取り組んでいます。
日本の生薬学研究の中心を担ってきた「創薬資源」としての「生薬」を念頭にした天然物化学的研究に加え、自身が6年制薬学部出身であるという特性を活かし、「薬」としての「生薬」、「漢方薬の構成原料」としての「生薬」を念頭にした研究に取り組み、薬用植物の国内栽培化、生薬の薬能の科学的解明に貢献していきたいと考えています。この際、生薬は、ただの薬の資源ではなく、民族文化の一つであるという考えを大切にし、フィールドワークの手法を継続して取り入れていきたいと思っています。
現在と未来
当たり前のことですが、今、この瞬間が自分の人生で一番若く、今の積み重ねが未来の自分を形作ります。それは、今の過ごし方次第で未来の自分はいかようにも形作ることができるということでもあります。時間はどのように使っていても、瞬く間に過ぎていき、今という時間は二度と戻ってきません。人生で一番若いその今をどのように過ごすのか、限りある学生生活を有意義で後悔のないものにしていただきたいと思います。また、そのために、授業や研究に限らず、薬剤師免許や薬学関連の国家資格の取得など、自身の経験を踏まえ、様々な面でサポートができればと思います。