・2015 日本薬科大学 医療薬学科 卒業 ・2019 広島大学 大学院医歯薬保健学研究科 医歯薬学専攻 博士課程 修了
一番初めのきっかけは、学部時代にふと何か新しいことがしたいと思い交流のあった教授の研究室に1年早く飛び入り参加したことです。 そこで薬物代謝の研究に携わりました。そんな中、半年にわたる病院・薬局実習を経験した時に、医薬品を使用する患者1人1人において薬効や副作用の発現が大きく異なることから、その原因の一つである薬物代謝研究の必要性を強く感じました。このことから、薬物代謝を含む薬物動態の基礎的な研究を進めることで、研究の面から患者に貢献できるファーマシストサイエンティストを目指したいと考えるようになりました。
薬物動態の変動メカニズム解明
様々な要因による薬物代謝酵素やトランスポーターの発現制御・機能の変化とその変動メカニズムを解明することで、薬物動態の基礎的視点から薬物治療の個別化・最適化を目指します。
医薬品の薬効や副作用発現には個人差があり、その原因の一つが薬物動態の個人差です。つまり、個人個人の薬物動態を予測しコントロールすることができれば、すべての患者に最適な薬物治療を行うことができると考えられます。私の研究では、薬物代謝酵素やトランスポーターの発現誘導や阻害、機能の変化に着目し、その変動要因やメカニズムの解明を行っていきます。これらを通じて、より個別化・最適化した薬物治療を行うための新たな提案ができればと考えています。
学生時代のうちに様々なことに積極的に挑戦し、多様性を育んでほしい
現在、多くの薬剤師・薬学卒生が病院や薬局、企業などで活躍されています。さらにこれからの薬剤師・薬学卒生には、その職能を生かした新たな場を切り開き、薬学の可能性を広げてほしい、というのが私の願いです。そのためには、薬物動態をはじめとする薬学の専門的な知識を身につけるとともに、学生時代のうちに様々なことに積極的に挑戦し、多様性を育んでほしいと思っています。薬学の未来を担う皆様の学生生活が有意義になるように、研究室や実習、授業などを通じてサポートできればと思います。