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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼ 【1】[@京都][申込不要][無料]劇団西一風冬季プロデュース公演「六本木少女地獄」 シナリオの構成力と巧みな台詞まわしが特徴的な劇団西一風の冬公演です。六本木を舞台とした少年と少女の物語。ぜひ、キャンパスにお越しください。 [日時]1月17日(木)18:30開演 1月18日(金)13:00開演18:30開演 1月19日(土)13:00開演18:00開演 [場所]衣笠キャンパス学生会館小ホール [料金]無料 ────────────────────────── 【2】[@滋賀][申込不要][無料]アコースティックギターサークルスーパーライブ サークルを引退した4回生が、現役のメンバー達とユニットを組んで演奏するスペシャルライブです。約30組が出演します。アコースティックギター以外の楽器を用いた演奏もあり、普段見ることのできない趣向を凝らしたステージをぜひご覧ください。途中入退場も可能です。お気軽にお越しください。 [日時]1月12日(土)12:00?17:00 [場所]びわこ・くさつキャンパスユニオンホール [料金]無料 ────────────────────────── その他のスポーツ・スケジュールはコチラ≫ https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/sports/schedule.html/ その他のイベント・スケジュールはコチラ≫ https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/event/schedule.html/ ────────────────────────── |
▼立命館LIFEのススメ▼ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「人はなぜコミュニケーションできるのか?」 谷口忠大 情報理工学部准教授 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさん、「ビブリオバトル」をご存知でしょうか。 ビブリオバトルとは知的書評合戦であり、その面白さと学習効果が話題となり、ここ数年多くのメディアに紹介されています。誰でも簡単・自由にできることから、瞬く間に日本中に広まりました。 先日、「LibraryoftheYear2012」の大賞にも選ばれました。図書館や各団体の協力により、継続的に全国各地で開催されていることが評価されてのことです。今回は、ビブリオバトルの生みの親である谷口忠大情報理工学部准教授にインタビューしてきました。 ※「LibraryoftheYear」とは、これからの図書館のあり方を示唆するような先進的な活動を行っている活動を表彰する制度で、2006年から開催されています。 Q:まずは、先生の研究テーマについておきかせください。 「記号創発ロボティクス」という分野を主に研究しています。文字にすると難しく聞こえるかもしれませんが、「人はなぜコミュニケーションできるのか?」を構成論的に理解しようとしています。 構成論的とは、「対象の系を表現するものを人工的に作ってみることで理解する」というアプローチ方法のことです。 一般的に、物事を理解するには、主に「解析的」と「構成論的」の2つのアプローチ方法があります。車の機能を理解するということを例にしてみましょう。解析論的アプローチは、車を分解して確認していくという方法です。科学的であり、昔から広く用いられています。一方、構成論的アプローチは、車に模したものを作ってみることで、その構造や機能を理解していくという方法です。20世紀の後半から複雑系という分野の隆盛とともに注目されはじめました。 私は構成論的アプローチにより、人間の知能の機能を理解するためロボットを作っています。人間のコミュニケーションや社会性は、人間というハードウェアの上に構築された知能に支えられています。 私は、コミュニケーションが出来るロボットを作ることで、人間の知能の仕組みを解明することができ、人間理解につながると考えています。 Q:研究の目的や目指すところは、どのようにお考えでしょうか。 「社会の勝手な思い込みや矛盾を少しでも取り除けたら」と思っています。最近、自由主義やボトムアップ、多様性という考え方が話題になっています。私もこのような考え方が機能している社会であって欲しいと願っています。ただ、実際にはこれらを妨げる勝手な思い込みや先入観が溢れているようにも感じます。 例えば、コミュニケーションについて考えてみると、講義室一つをとっても先入観に基づいた設計があるように思います。大学の講義というと、先生が一方的に話している様子を思い浮かべる方が多いと思います。これは、「講義とは、正しい知識を持っている先生から生徒への一方的な知識伝達だ」という思い込みがにじみ出ており、この考えに基づいて設計されたのがいまの講義室なのではないでしょうか。しかし、実際には、寝てしまう学生がいたり、なかなか先生の話が頭の中には入ってこないことが多いことが物語っているように、先生の言葉はそんなに素直に頭の中に理解を生みません。これは、ある意味では、コミュニケーションというものが「情報伝達」であるという誤解に基づいているように思えます。 Aさんが発した知識情報が、言葉というメディアを通してBさんの頭の中に同じ情報が伝達されるという理論は、情報の同一性が証明できないため破綻していますが、いまだに多くの方が信じています。 実際のコミュニケーションは、個々人の学習と解釈活動の不断の努力によって支えられています。一見すると送り手が正しい情報を持っていて、それを聞き手に正しく伝えるというのがコミュニケーションの基本のように思えますが、コミュニケーションというのは、本来、話し手よりむしろ聞き手のたゆまぬ努力に支えられています。 聞き手が、「その言葉は何を意味するのか」を自分の経験や知識を元に解釈していくのです。同じことを語っても、聞き手によって全然違う事象に受け止められるのは、解釈の違いに基づいており、それが当たり前なのです。 「コミュニケーションはどのように成立するのか」を読み解くために、実際にロボットを作り、ロボットとの相互作用を研究します。 その結果、「ロボットがコミュニケーションするにはこういう機能が必要ではないか」、「人間の知能もこのように機能しているのでは」という議論が可能になります。 一般的に見かけるロボットでは、人間との差異が明確に感じられます。その理由の一つは、人間に関する理解が完全ではないからです。人間の知能の仕組みがすべて解明できれば、技術的には多くの面で人間に近いロボットを作ることができます。しかし、現時点ではそれは解明できていません。計算論的に人間を模するシステムを構成することで「人間に対する無理解の部分をなくしていきたい」というのが私の目標です。そうすることで、社会の勝手な思い込みや矛盾を取り除ければと思っています。 Q:先生が考案された「ビブリオバトル」についておきかせください。 「ビブリオバトル」とは、発表者が順番に自分の好きな本の内容や魅力について5分間でプレゼンテーションを行い、参加者全員でそれぞれの発表に関するディスカッションを2?3分間行った後、「一番読みたくなった本」を参加者全員の投票で選ぶ書評ゲームです。「人を通じて本を知る/本を通じて人を知る」というコンセプトを掲げた知的書評合戦として大学や公共図書館のみならず、カフェや書店などでも開催されています。 Q:ビブリオバトルを始めたきっかけをおきかせください。 2007年、京都大学大学院の研究員だった時に、研究室内で行う勉強会に使う本を選ぶ決め方として始めたのがきっかけです。私達は、以前から輪読会・論文紹介といった勉強会を行っていました。 輪読会では、一冊の課題図書を決めて、みんなで順番に読んでいく形式でしたので、いまいちの本を選んでしまったら、半期が無駄になってしまいます。一冊の本の選定は、リスクが高いことだったのです。 一方、ちょうど、経営学や組織論についての勉強をしたいと考えていたのですが、経営学や組織論を学ぶためにはケーススタディが重要で、かなり雑多に幅広い書籍を読む必要があり、「この一冊を読めば大丈夫」というものではない、とも思いました。そのため、「いい本に出会える仕組み自体を、勉強会の中に取り込めないだろうか?」と考えました。 そこで、「研究室での勉強会に使う本を選ぶ」ために、各人が一冊の本を読んできて、5分間でその本の魅力をプレゼンし、それぞれの発表を聞いたうえで、みんなが学びたいと思った本を選ぶという「遊び」を考えました。これが現在のビブリオバトルの原型です。 Q:ビブリオバトルの特徴はどのようなところなのでしょうか。 特徴は主に3つあります。1つは、プレゼン時間が5分であること。2つ目は、レジュメを用意せずに直感で発表すること。3つ目はチャンプ本を決めることです。 特にチャンプ本を決めるという点は、ビブリオバトルの最たる特徴と言えます。よく「勝敗を決める必要があるのか?」と聞かれることがありますが、そこには深い理由があります。日本人は順位づけを苦手に思うかもしれませんが、順位をつけるために、参加者全員が投票権を持ちます。ここが一番重要です。 チャンプ本を決めバトル形式にするのは、ある意味で道具的なものです。それによってコミュニケーションが一つの方向に集約され、コミュニケーションの場に大きな恵を与えることになります。 「自分の好きな本をただ紹介する」となると、時にひとりよがりなトークに陥りがちになってしまいます。みんなが投票権を持つことで、みんなの為になる本を選び、みんなに語りかけるようになります。さらに、みんなからのフィードバックをもらえますので、発表者の成長にも繋がると思います。 Q:なぜ、ビブリオバトルという名前になったのでしょうか。 実は、特に深い意味はありません。本の戦いだからといって、ブックバトルではかっこ悪い。ブックの他に本を表す言葉としては、ビブリオグラフィがあります。そこでビブリオバトルを思いつきました。戦隊ヒーローのような名前みたいで気に入って命名しました。 当時は内輪でやっていましたので、呼び名にもさほどこだわっていませんでした。まさか、こんなに大きな活動になるとは思っていませんでしたが。 Q:ビブリオバトルを全国に広げようと思われた理由や思いをおきかせください。 考案した2007年当時、私が所属していた研究室は個性的な人が多かったため、自分達が行っている活動はマイナーなものであるという思い込みがありました。ビブリオバトルが大多数の人々に受け入れられる面白い内容であるという認識は、当初全くありませんでした。 ところが、京都大学や大阪大学の複数のサークルでもビブリオバトルを取り入れるなど、徐々に活動の輪が広がってきました。3年ぐらい経過してようやく、自分達以外の人が行っても面白い活動なのだと気付きました(笑)。そして、どうやらビブリオバトルは面白いだけでなく、色々と良いこともあるらしいという考えに至りました。それならば、公益に叶うのではないかと考え、参加者10名ほどでビブリオバトル普及委員会を立ち上げ、本格的に全国に広げていこうと考え始めるようになりました。 ビブリオバトルは時に読書推進活動と言われるのですが、必ずしも読書推進を行いたくてビブリオバトルをしているわけではありません。私は、「自律分散型」というキーワードに興味があります。 自律分散型というのは、多様な主体が地域のなかに存在し、自由主義的な経済が存在している証です。ビブリオバトルは、仕組みやツールは全て公開されています。興味をもった個人が自由に活用でき、協調して仲良く実施できる、まさに自律分散型のモデルのひとつです。そういうところが非常に面白く、やりがいを感じています。 Q:活動の輪はどの程度広がっているのでしょうか。 全てを確認できているわけではありませんが、把握している限りでも全国44都道府県、120大学、31の公立図書館で実施されています。昨年はオープンに開催されたバトルだけでも、約500回に及びます。また、全国一位を決めるビブリオバトル首都決戦2012では、全国を30ブロックに分けて予選会を行い、予選参加人数524名(予選会回数132回)から決戦への出場権を得た32名の学生が参加、総来場者数3,000名の方が見守る中で大盛況のうちに終了しました。 Q:ますますの活動の広がりをみせるビブリオバトルですが、今後の展開をおきかせください。 究極的な目標はサッカーや鬼ごっこのような「普通名詞化」です。 英語でもサッカーは小文字から始まりますよね。そのイメージです。 よくビブリオバトルは、私達が行っているイベントと思われているのですが、実際の主催者は全国各地の人々であり、その人達なりに自由に行っています。その状態が「普通名詞化」だと思っています。 ビブリオバトル普及委員会というのは、サッカーでいうところのFIFAみたいな存在にあたるのかもしれません。このような考えから、公式ルールや使用するツールなども全てオープンに公開しています。 Q:読者の方へのメッセージをお願いします。 私の研究室に奨学寄付金をください・・・・・というのは冗談ですが(笑)。あ、やらしすぎますね。もし、私の研究に興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、拙著「コミュニケーションするロボットは創れるか?記号創発システムへの構成論的アプローチ (叢書コムニス13)」をぜひお読みください。また、本研究室で取り組んでいる研究課題、スマートグリッド、記号創発ロボティクス、ビブリオバトル、データマイニングなど問わず、共同研究や、受託研究も受け付けています。是非、一緒に世の中に貢献できる仕事を出来ればと思います。 また、そんな宣伝はさておき、ビブリオバトルはどなたでもできますので、ぜひ主催してもらえたらと思います。卒業生や父母の方同士はもちろん、社員研修や社員交流会として活用していただけたら嬉しいです。実際に会社の新人研修や社内交流企画でもよく用いられているんですよ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いかがでしたでしょうか。 いわゆる読書会を、発表時間やチャンプ本の決定などコミュニケーションに制約を設けることで、日本中で実践されるビブリオバトルにまで昇華させる。「人のコミュニケーションのあり方」を研究する谷口先生ならではの発想だと感じました。 年のはじめ、今年の目標に「読書」と掲げられた方も多いと思います。ぜひご友人やご家族でビブリオバトルを実践してみてください。他の誰かと本を共有することで、また新たな発見があるはずです。 ビブリオバトルの詳細は、知的書評合戦ビブリオバトル公式ホームページをご覧ください。 http://www.bibliobattle.jp/ 創発システム研究室ホームページ http://www.em.ci.ritsumei.ac.jp/ |
▼編集後記▼ かるたクイーン位決定戦?校友同士の戦い? 1月5日(土)に近江神宮(滋賀県大津市)で行われた、競技かるたの第57期クイーン位決定戦。永世クイーンの楠木早紀さん(23)と挑戦者の本多未佳さん(23)は、共に本学の「校友」という決定戦となりました。お二人は在学中、団体戦に共に出場し、優勝を目指し戦った仲だそうです。 クイーン位決定戦は先に2勝した方が勝者となります。1回戦は4枚差の接戦で、続く2回戦は17枚差の大差をつけ、楠木さんが本多さんを制し9連覇を果たしました。 楠木さんは、本学在学中に史上最年少で3人目の永世クイーンとなり、現在まで連覇記録を更新しています。ご卒業後は、福岡教育大学大学院に在籍され、昨年「競技かるたクイーンメンタル術(PHP新書)」という著書も出版されました。これからのますますの活躍に注目です。 (立命館CLUB事務局 矢吹) |
▼第18号読者プレゼント▼ 今回は、立命館大学女子陸上競技部のサイン色紙を2名様にプレゼントいたします。昨年10月28日に行われた第30回全日本大学女子駅伝で見事、2年連続7回目の優勝を果たした選手達の喜びに溢れた寄せ書きです。 プレゼントをご希望の方は、下記必要事項を明記のうえ、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。 <応募締切:1/21(月)> 応募先:立命館CLUB事務局(rclub ![]() ![]() 応募必要事項 (1)名前:(2)プレゼント送付先住所:(3)電話:(4)立命館大学女子陸上競技部へのメッセージ:(5)今回のメルマガ内容に関する感想(簡単で構いません):(6)プレゼント発表時の氏名公開:可否(否の場合はイニシャルで表記いたします。)ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。) ────────────────────────── ▼第17号読プレ当選発表▼ 第17号の読者プレゼント、団士郎先生の小冊子「木陰の物語?追憶の一歩?」への多数のご応募ありがとうございました。 ご応募いただいたみなさまがご当選です。お手元に届くまで、今しばらくお待ちください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 次回配信予定は1月25日(金)です。お楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆バックナンバーはこちら https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/mobile/magazine/archive.html/ ◆配信先の変更・解除はコチラ https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-meljr-a849c83c0a4b477a2a6d631dde627b21 [注 意] ※リンク先は、時間の経過と共に変更・消去される事があります。ご了承ください。 ※メールマガジンを転載、その他の利用によって生じる事象について、立命館大学では一切の責任を持ちません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 発行:立命館大学 立命館CLUB事務局 ■■ 〒604?8520京都市中京区西ノ京朱雀町1番地 ■■ TEL:075?813?8118 ■■ FAX:075?813?8167 ■■ ご意見、お問合せ等は、下記までお願いいたします。 ■■ メール rclub ![]() ![]() ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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