ジャワ島の小学校で草の根国際協力活動
私たちCheRitsは、インドネシア・ジャワ島・ジョグジャカルタ特別州にある農村の小学校で草の根の国際協力活動を継続して行っています。長期休暇に年2回活動をしており、今年の夏休みには、10回目となる活動を行いました。
もともとは、2006年に発生したジャワ島中部地震で被災した小学校を立命館学園が再建したことがきっかけでこの小学校と立命館の交流が始まりました。その際、学生でもできることをやろう!と立ち上がって有志で結成された団体が私たちCheRitsです。正式名称は、「立命館大学国際部国際協力学生実行委員会」といい、大学の国際協力事業課の協力のもと、学生が主体となって企画を立案・作成し、現地で実施しています。
今年の夏休みには、この地区で活動を始めて当初から継続している、学校での防災に関する企画、そして小学校での教育の質向上のための企画、また今後どのような活動ができるかを探る調査を行いました。いずれの活動も、小学校を核にして、地区住民の協力を得ながら実施しています。
日本と同様、地震が多い国、インドネシア。しかしそのための対策は十分にはとられていないのが実情です。もし学校の授業中に地震が起こったら、再び甚大な被害が出ることが予想されます。そのような状況を少しでも食い止めるべく実施しているのが防災企画です。前回(2010年3月)の活動からは、一部の学年で避難訓練を行う試みを始め、今回は、全校生徒を対象に先生方が主体となって避難訓練を行う企画を運営しました。私たちが心がけていることは日本での事例を取り入れつつ、現地の状況に合った形にアレンジし定着を図ることです。今後は、このような活動がgood practice(優れた実践)としてインドネシア国中に広まり、根づくことを目標に、現地の方々と共に防災の活動を深化させていきたいと考えています。
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避難訓練の様子 |
4年前に立命館学園によって建てられた小学校。私たちは、小学校という「ハード」が整備されたらそれでよいとは考えていません。そこでの教育、つまり「ソフト」を充実させることが私たち学生にできることだと考えているからです。そうした考えのもと、3年前から継続的に取り組んでいるのが教育の質向上のための活動です。前回の活動からは、保護者と先生のよりよい関係の構築が教育の質の向上につながると考え、そのための活動を継続しています。今回は、保護者と先生が集まり、子どもの教育について話し合う場を設けました。第三者である私たちがその会をファシリテートすることで、保護者と先生の間で積極的な議論が交わされました。このような会を通して、地域全体で教育に対する意識が高まり現地の人々が行動するきっかけ作りを続けていきます。
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小学校の外観 |
私たちの活動はすぐに目に見えた成果が表れるようなものではありません。また、自分たちの企画が現地のニーズに合っているかなどで悩むことが多々あります。しかし、こうやって現地の方々のニーズを探りながら地道に活動し信頼を得るための努力をすることが活動の成果につながっていくのだと考えています。
現在、私たちは結果・考察・今後の展望などを報告書にまとめる作業を行っています。そして、報告書が出来上がったら、公式webサイトに掲載します。私たちの活動に興味をもたれた方は是非ご覧になってみてください。何かの分野で一緒に活動できる機会がもてましたら幸いです。
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住民への調査の様子 |
[LINK]CheRits公式webサイト
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