週に1度、被災地から避難して京都市伏見区に暮らす小中学生に、国語・数学(算数)・英語を中心に、復習とテスト対策の学習支援を行っています。子どもが大好きで、将来は教員になりたいという夢を持っていたので、子どもと触れ合うことができるこのボランティアに参加しました。当初、被災した子どもたちとどのように接すればよいのかという不安もありましたが、実際に訪れてみると、子どもたちの方から気さくに話しかけてくれたり、明るい笑顔を見せてくれたりするので、今では子どもたちと過ごす時間が本当に楽しいですね。
子どもたちの笑顔は、彼らが被災地から来たということを感じさせません。けれども、被災地で暮らす父親を思いだすのか、児童の中には男性の僕たちになついてくる子もいます。元気にみえる子どもたちも、本当は家族と一緒に暮らせない淋しさを感じているんだろうなと実感しますね。保護者の方からは、「放射能が怖いから、帰りたいけど帰れない」という切実な声を聞きました。被災者のみなさんと関わることで、自分自身と被災地が初めて繋がり、震災を他人事ではなく自分事として捉えることができたと感じています。僕自身、被災地を訪れた経験はありませんが、京都に暮らしながら子どもたちと接することが結果的に被災地支援につながったと思っています。「被災地支援」を意識することは、とても大事なことだと思いますが、自分のやっていることが最終的に被災地や被災者への支援とつながっていれば、場所や内容は関係なく、どんな形でもよいのではないかと考えています。
何か特別なことをするというわけではありませんが、自分自身がこれまで、被災地に対してできたこと、できなかったことを改めて考える日にしたいと思います。これからも活動を続けて、子どもたちを笑顔にしていきたいです。それが僕にとっての復興支援だと思っています。