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電着法

現在、高効率CuInSe2(CIS)薄膜太陽電池の光吸収層は主に高真空プロセスで作製されている。しかしながら、高真空プロセスの場合、設備コストが高く、材料損失が大きいといった問題がある。そこで、本研究では、真空プロセスが不要であり、大面積薄膜太陽電池の作製が可能である電着法に注目した。特に、超低コスト太陽電池の実現に向けて、我々は、これまでの電着法によるCIS薄膜の成膜よりも、より高速に成膜する技術確立を試みた。本研究では電着膜堆積時間が5分以内になるような電着膜堆積条件を求めている。電着法を行う装置を図1.に示す。電着法では、膜を低温で成膜しているため膜の結晶化を図るために熱処理が必要である。そこで本研究では、Se雰囲気での熱処理を行い膜の結晶化を行っている。しかし、Se雰囲気での熱処理では、膜が凝集してしまったため、その改善も行っている。図2.に熱処理前の電着膜とSe雰囲気での熱処理後の電着膜のSEM(Scanning Electron Microscopy)像を示す。



図1. 電着法の実験装置

     

図2. 熱処理前後の電着膜・表面SEM像