政策分析技法入門 第2講 <演習問題解答>


演習問題(第2講)

1.「主要経済指標」をもとに次の問に答えなさい。
(1)平成11年度名目国内総生産(実績見込み)が、495.2兆円になることを確かめなさい。
(2)平成12年度の名目経済成長率(GDPベース)見通しが、0.8%であることを確かめなさい。
(3)平成12年度の民間最終消費支出(名目)及び民間企業設備(名目)の寄与度をそれぞれ求めなさい。
 
2.「財政の中期展望」において、平成13年度の税収見込みを、弾性値のみを考慮して求めなさい。
  ただし、表中の数値「51.1」は税制の変化よる増減分を考慮しているので、必ずしもこの通りにならないことに注意しなさい。
 

<解答>

1.
(1)「国内総生産」の定義を確認する。
   国内総生産=民間最終消費支出+民間住宅投資+民間企業設備投資+民間在庫品増加+政府支出+財貨・サービスの輸出−財貨・サービスの輸入

    したがって、309.2 + 20.7 + 66.8 + 0.8 + 90.2 + 51.2 − 43.7 = 495.2

(2)「経済成長率」の定義を確認する。
   本年度経済成長率(%)(国内総生産ベース) = (本年度名目国内総生産−前年度名目国内総生産) / 前年度名目国内総生産 × 100

    したがって、(498.9 − 495.2) / 495.2 × 100 = 0.747・・・   0.75%

(3)「寄与度」の定義を確認する。
   各項目の寄与度(% 名目)= 各項目の増分 / 前年度名目国内総生産 × 100

    したがって、
      民間最終消費支出:(313.2 − 309.2) / 495.2 × 100 = 0.807・・・  0.81%
       民間企業設備 :( 67.0 −  66.8) / 495.2 × 100 = 0.040・・・  0.04%

2.
 「税収見込み」の求め方を確認する。
 本年度の税収 = 前年度の税収 + 税収増加率 × 前年度税収 であり、税収増加率 = 名目成長率× 弾性値1.1で定義されるから、

 税収増加率 = 3.5 / 100 × 1.1 = 0.0385
 13年度の税収見込み = 48.7 + 0.0385 × 48.7 = 50.57495 50.6兆円


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