政策分析技法入門 第7講 <演習問題解答>


演習問題
(1)在庫問題

        ある商事会社で扱うある製品の売上量が1200単位であるとする。この品物を年間何回かに分けて発注することにする。
      1回の発注量はいつも同じにするとして、最も経済的な発注量を定めよ。製品は、単価5,000円、1単位を1年間在庫させるのに
      要する費用は単価の10%、1回の発注に必要な諸経費は7,000円であるとする。
 

(2)ある企業におけるある生産財について、その費用関数が、c = q + 100 と与えられている。このとき、以下の問いに答えよ。

  1)限界費用関数と、平均費用関数を求めよ。
  2)この財の市場価格が50ならば、生産量はいくらのとき、利潤は最大となるか。
 

<解答>
(1) 1回の発注量をxとする。このとき年間の発注回数は、1200/x である。
    また、年間通じて、平均在庫数はx/2である。

    したがって、総費用は、

     1200/x × 7000 + x/2 × 500 = 250x + 8400000/x

    これをf(x)とおくと、f´(x) = 250 − 8400000/x   ∵1/x = xー1
                   = 250(1 − 33600/x
                    
     x = 33600、x = √33600 (≒183)のとき、f´(x) = 0、
      f"(x) = −2 × (−8400000)/x > 0 より最小値をとる。∵x>0

     ゆえに、一回の発注量は、x = √33600 である。

(2) 
  1)限界費用 MC = 2q
    平均費用 AC = (q + 100)/q

  2)限界費用=限界収入=価格 のとき、利潤最大となるから、

      2q = 50  q = 25 のとき利潤最大。
 
 


政策分析技法入門トップページに戻る