Emacs

Emacs は文字のみのファイルの作成／編集するためのテキストエディタです。

長所

• 扱うファイルのフォーマットに応じたメジャーモード（マクロの集合）を利用する事で、編集作業が能率的に行える。
• 自分でマクロの作成、カスタマイズが簡単に行える。
• 操作が全てキーボードから行える。
• オンラインマニュアルが充実している。
• ターミナルでも利用できる（emacs -nw）。したがって、ネットワークを介して作業できる。
• Linux だけでなく Windows や Mac OS X など、ほぼ全てのOSで利用できる。
• ２０年以上も使い続けられているため、本体にはバグがほとんどない。
• TeX、プログラミング、メール、ファイル管理、ブラウジングなど、異なる用途の作業を同じ系統の操作で利用できる。

短所

• マウス中心の直感的な操作ができない。
• 多機能過ぎて使いこなせない。
• OS固有の機能や、操作性を積極的に取り入れていない。
• Emacs だけでいろいろなことができるため、Emacsばかり使いすぎる。

表記のルール

• C-<文字>
  コントロールキーを押したまま、<文字>キーを押します。例えば、C-f はコントロールキーを押しながら f のキーを押すことです。
• M-<文字>
  エスケープキーを押してから離し、それから<文字>キーを押します。以降エスケープキーのことを と書きます。
  　（注：本当は『メタキーを押したまま、<文字>キーを押します』なのですが、メタキーのないキーボードなので上のように操作します）

Emacs 操作入門

起動

ターミナルから Emacs を起動します。

% emacs & 
%                                                            

ファイルを開くときは、引数にファイル名にします。

% emacs .cshrc & 
%                                                            

No windowモードで起動する。

% emacs -nw                                                  

終了

終了するには、「C-x C-c」。 「C-」はCtrlキーを押しながらという意味で、 ここではCtrlキーを小指で押さえたまま、 左手の人差し指で「xc」と入力してください。

こういったキー操作によって、save-buffers-kill-emacs という関数が実行されます。
● save-buffers-kill-emacs : C-x C-c

取り消し

操作の途中でキャンセルするときには
● keyboard-quit : C-g

保存

● save-buffer : C-x C-s
● write-file : C-x C-w

開く

● find-file : C-x C-f
● insert-file : C-x i

カーソル移動

● forward-char : C-f
● backward-char : C-b
● next-line : C-n
● previous-line : C-p
● move-beginning-of-line : C-a
● move-end-of-line : C-e
● scroll-up : C-v
● scroll-down : M-v
● backward-page : C-x [
● forward-page : C-x ]
● beginning-of-buffer : M-<
● end-of-buffer : M->
● goto-line : M-g g or M-g g

取り消し(UNDO)

もし、文章を変更した後でその変更は間違いだったと思ったら、取り消し（undo）コマンドでその変更を取り消すことができます。
● advertised-undo : C-x u
● undo : C-_ or C-/

デリート

● delete-char : C-d
● delete-backward-char : DEL(Backspace) or C-h

行の挿入

● newline : RET or C-m
● open-line : C-o

コピー、カット(kill)、ペースト(yank)

● set-mark-command : C-SPC
● kill-region : C-w
● copy-region-as-kill-nomark : M-w
● kill-line : C-k
● yank : C-y
● yank-pop : M-y
● mark-whole-buffer : C-x h
● mark-sexp : C-M-SPC

カーソルを中心にする＋再描画

● recenter : C-l

検索、置換

● isearch-forward : C-s
● isearch-backward : C-r
● query-replace : M-%
● query-replace-regexp : C-M-%

バッファ

● switch-to-buffer : C-x b
● list-buffers : C-x C-b
● kill-buffer : C-x k

ウインドウ

● split-window-vertically : C-x 2
● delete-other-windowscly : C-x 1
● other-window : C-x o
● make-frame-command : C-x 5 2
● delete-other-frames : C-x 5 1
● other-frame : C-x 5 o

関数の実行

実際の編集作業は、上で示したキーバインドを利用して行います。 関数名を指定して、実行するには

M-x function-name

M-x tetris