非正規雇用率
総務省「労働力調査特別調査」(1989年から2001年度まで、各年2月の数値)「労働力調査」(2002年以降、各年平均の数値)より作成
<解説>
1995年以降、正規雇用が急減し、逆に、非正規雇用が急増しています。ここから、正規雇用が非正規雇用に置き換えられていると推測されます。
非正規雇用は4割に近づいています。非正規雇用の中では、2004年から2014年まではパートタイマーの比率が減少し、派遣労働者が増大しました。これ
は、直接雇用から間接雇用によりシフトしていたと言えるでしょう。2020年は、雇用全体が減少していますが、正社員数は一定ですから、非正社員が減少し
ており、結果として、非正規雇用率も減少しています。これは、COVID-19流行に伴うものと考えられ、非正規雇用労働者にしわ寄せがいっていることが
わかります。
総務省「労働力調査年報」(1959年から1979年、各年平均の数値)、総務省「労働力調査特別調査」(1984年から2001年度まで、各年2月の数値)「労働力調査」(2002年以降、各年平均の数値)より作成
<解説>
1960年代70年代は、非正規労働者は臨時工や季節工であり、非正規雇用率も全雇用労働力の1割程度。80年代に上昇して90年頃には2割程度に。しか
し90年代前半は2割程度で横這い。それが96年から急上昇して2020年には4割近くまで。しかし、2020年は、減少。これはCOVID-19流行に
よると考えられ、正規雇用者数は減少していないので、COVID-19流行にともなう休業はもっぱら非正規雇用者にしわ寄せがいっていると考えられる。
総務省「労働力調査年報」(1959年から1979年、各年平均の数値)、総務省「労働力調査特別調査」(1984年から2001年度まで、各年2月の数値)「労働力調査」(2002年以降、各年平均の数値)より作成
<解説>
60年代70年代は、臨時工や季節工が中心であったので、出稼ぎ労働者を含めて男性の工場労働者が多かった。パートタイムという用語が新聞紙上に登場するのは、1954年9月19日付け大
丸百貨店の求人広告であった。その後、パートタイマーも増え、70年に女性比率が5割を超えている。84年から85年に急増しているが、これは雇用機会均
等法の影響と思われる。しかし、その後は2000年頃までほぼ横這いとなる。その後、終局難を反映して、男性の非正規労働者が増えたことにより、若干、比
率は減少しているものの、ほぼ7割程度で大きく減っているわけではない。