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訴訟実務入門 専門科目

模擬裁判を通して、法務実務を学ぶ。

現役弁護士による指導のもと、受講生が法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)あるいは訴訟当事者の役を担当し、民事・刑事の法律実務を体験しながら模擬裁判を実施する、実践的なキャリア形成科目です。この講義で優秀な成績を修め、さらに意欲的な学生は、法律事務所や司法書士事務所での法務実習に参加することができます。なお、同訴訟実務入門は2009年度から「法曹フィールドワーク演習」と名を変え、司法特修課程の学生だけが受講できる、より進路と深く結びついた科目となります。

授業の内容

講義では、裁判の流れや基礎知識について解説が行われ、その後原告・被告双方の主張の問題点を検討しながら、陳述書などで指摘すべきポイントを学びます。また講義と並行して、課外に担当グループごとに集まり、裁判で争点になりそうな疑問点や矛盾点についてグループ全員で話し合いながら、訴訟準備を進めていきます。

模擬裁判は集中審理方式で行われます。まず原告の請求内容・主張の陳述と争点・証拠の整理が行われた後、原告・被告の順で双方の訴訟代理人が当事者尋問を行う集中証拠調べに移ります。尋問におけるポイントは、いかに相手方の主張の信用性を崩すか、証言席を中心に、原告側と被告側による白熱した攻防が繰り広げられます。

左から
浜垣 真也弁護士(民事担当)
田村 康正弁護士(民事担当)
中井 真雄弁護士(刑事担当)
新保 英毅弁護士(刑事担当)
全15回の講義を担当してくださる弁護士の方々は、すべて立命館大学のOB。現役弁護士が講師を務めることで、裁判手続きや法廷でのルールなどより現場に近い実務が学べるだけでなく、弁護士としてのやりがいや職業意識について生の声を聞くことができます。法の現場への理解を深め、法曹という職業の社会における意義や位置付けを知ることは、将来を考える上で非常に重要な役割を果たしてくれます。

講義の流れ

01 模擬裁判まで

講師の先生のアドバイスのもと、グループワークを中心に訴訟準備。

02 模擬裁判【民事裁判】

張りつめた緊張感の中、模擬裁判は学生主体で進行。

03 弁護士の先生方による、厳しくも、熱心な指導。

実際の裁判さながら、弁護士の先生方が質問の仕方からタイミングまで、的確なアドバイスでサポートしてくれます。すべての尋問終了後、裁判官役の学生は双方の論告内容を検討し、合議の上、短時間のうちに判決文を書き上げます。判決宣告後、講師の先生方より模擬裁判についての講評と各担当者への指導が行われます。

授業のねらい

本講義で大切なことは、自ら積極的に学び、参加するという姿勢です。訴状の作成など、まだ理論的に習っていないことを自分たちで勉強し、形にしなければならず、作業的にも時間的にも大変なことが少なくありません。一般の講義では学べない法律実務を体感し、将来へと繋げられる、とても貴重な授業と言えます。

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Student's Voice

岩砂 佑典さん 現代法専攻 2回生
岐阜県立岐阜北高校出身
この経験を糧に、将来に繋げていきたい

以前から強い憧れを抱いていた裁判官役を希望しました。模擬裁判を体験してみて、満足感より悔しさの方が強いですね。法廷ルールなど裁判官として事前に知っていなければならないことが多かったのに、まだまだ準備不足でした。また、場面ごとに客観的判断を下すことができませんでした。この悔しさをモチベーションに変え、さらに法学を追究していきたいです。

(2008年12月現在のものです)

岡田 美穂さん 現代法専攻・法律学特修課程 2回生 京都府・立命館宇治高校出身
模擬裁判を体験し、弁論の難しさを実感

模擬裁判を終えて感じるのは、反対尋問が予想以上に難しかったことです。また裁判中、講師の先生方から「被告をやっつけることが尋問の目的ではない。証言の矛盾を裁判官にいかにアピールするかが重要」と言われたことがとても印象に残っています。自分の未熟さを実感し、質問の仕方や姿勢など、具体的なアドバイスが非常に勉強になりました。

(2008年12月現在のものです)

今井 良輔さん 現代法専攻・法律学特修課程 2回生 滋賀県・比叡山高校出身
被告も原告も、裁判では対等な立場でした

弱い立場の人を弁護したくて被告側弁護士を選びましたが、書面を読み進めるうちに原告・被告双方の言い分とも筋が通っており、被告も原告も実は対等な立場だということに気付かされました。模擬裁判を通して数多くの法律実務を経験でき、弁護士になりたいという思いが強くなりました。まずは論理的思考力を身に付け、法科大学院の合格を目指して頑張ります。

(2008年12月現在のものです)

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