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法学ライティング 小集団科目

 「書くこと」「伝えること」で論理的思考力を培う

2008年度からスタートした法学ライティングの授業。法学に関連するテーマを元に論証型の長文レポートを作成し、法学部での専門学習に必要な「論理的思考力」および「コミュニケーション能力」を身につけます。これらの能力はビジネス分野ではもちろん、現代社会を生きる上で求められる素養であり、卒業後も大いに活かすことが出来るでしょう。

授業の内容

法学部生にとって「法的思考」(Legal Mind)の養成は必要不可欠であり、このベースが整ってはじめて、法学部での専門学習に取り組めると言っても過言ではありません。この授業では、法学論文の書き方の訓練を主な授業テーマとし、受講生のリーガルマインドを育成していきます。とは言え、最初から論文を書き始めるのではありません。まずは「思考マップ」「構想マップ」を作成し「目標規定文」を設定。自分が取り組みたいテーマを徹底的に絞り込んだうえで、方向性を決めていきます。文章の大枠を考え、資料の引用などについて学んだ後は、実際に論文を作成。最後にはプレゼンテーション方式で発表をしてもらいます。

論文作成のプロセスで学ぶのが、「練る・調べる・絞る・組み立てる・書く・振り返る」という基礎的かつ重要な要素。これにより、論理の一貫性や主張の根拠づけを明確にし、自分の意見や主張を他者にわかりやすく伝える力が習得できるのです。

この授業の大きな特徴は、ほぼ毎回の講義でペアワークを行うことです。論文作成のプロセスでさまざまな観点や立場に気づき、新しいアイディアを創造するため、学生同士が2人1組でお互いの意見を交換し合うのです。このペアワークは、学生からも「面白い」「客観的に自分の文章を見ることができる」と非常に好評。また、表面的な友達付き合いから一歩踏み込み、普段は立ち入れない相手の内面を知ることでクラスメイトとの絆を深める一助ともなっています。

教授 佐藤 敬二
1959年香川県生まれ。85年京都大学法学部卒業。90年同大学法学研究科博士後期課程単位取得満期退学。同年、立命館大学法学部に赴任。非正規労働者や福利厚生、社会保障など労働者に生じた具体的問題についての法的側面からの基礎研究を行う。著書に『労働法制の改編と私立大学教職員の権利』など多数。

授業のポイント

POINT1 ペアワー ク

ほぼ毎回の講義で学生同士がペアになり、お互いの文章に意見を述べ合う。積極的な意見交換が刺激になり、成果につながっていく。

POINT2 アドバイス

授業には常にオリター(新入生をサポートする上回生)やTA(大学院生アドバイザー)が同席し、受講生へのアドバイスやペアワークの促進を行う。

POINT3 思考のマップ化

論文のテーマを設定するにあたり、「思考マップ」や「構想マップ」を作成し、自分の構想を整理してゆく。

身につく力

  • 法学論文を書く技術
  • 論理的思考能力
  • コミュニケーション能力

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Student's Voice

緒方 理穂さん 法学部1回生 京都府・私立立命館宇治高校出身
模自発的に学び、追求する力を養う

この授業の一番の魅力は、学生同士のコミュニケーションの時間を多く設け、自発的に学ぶ姿勢を尊重してくださるところ。エキスパートである佐藤先生の授業は非常に面白く、丁寧で分かりやすい解説で知識のなかった私でもしっかり理解できました。文章を書くことを通じて、自分の主張に確固たる裏付けをすることで説得性が高まり、より読み手に伝わりやすくなるということを学びました。同時に法学の基礎となる論理的思考が身についたのも嬉しいことです。卒業後は、法学部で学んだことを存分に活かせる職業に就きたいと思います。

(2009年1月現在のものです)

田中 司さん 法学部1回生 広島県・私立崇徳高校出身
コミュニケーションの基礎を学ぶ

柔道のスポーツ推薦で入学した私は、法学部の勉強とクラブ活動の両立で慌ただしい日々を送っています。そんな中でも、この法学ライティングの講義は最も楽しいと感じられる科目のひとつ。学生同士での協同作業も多く、学部内での仲間がたくさん出来ました。レポート作成の基礎を学ぶだけでなく、相手により深く理解してもらうための対話法など、日常でも大いに役立つ内容を学んでいます。卒業後の目標は、警察官になること。法学部での学びを確実に自分の知識として蓄え、社会に貢献できる人間になりたいです。

(2009年1月現在のものです)

授業INFORMATION

開講時期 1回生後期
クラス人数 約30名
論文テーマ例
  • 「定住外国人に参政権を与えるべきか」
  • 「裁判員制度は導入すべきか」
  • 「死刑制度を廃止すべきか」
  • 「えん罪を防ぐためには裁判員制度を実施すべきか」
  • 「代理出産は認められるべきか」

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