3日目 青藤書屋

浙江省紹興市にある。明代の著名な書画家・文学家である徐渭(1521-1593)の故居。青藤画派発祥の地ともなった。

徐渭の肖像画をはさんで「幾間東倒西歪屋 一個南腔北調人」という対聯がかけられているところ。ぼくが小さいせいでちょっと字が欠けちゃってるけど。
 
沈園

浙江省紹興市にある著名な庭園。もとの持ち主が沈氏だったためこの名がある。宋代に建設された当初は現在より更に広い敷地だったという。歴代の文人がここを訪れ、詩賦を詠んだ。

有名な話としては、南宋の詩人陸游(1125—1210)と唐琬の悲恋にまつわるものがある。二人は結婚し互いに愛し合っていたが、子供ができなかったこと等から親の命により離縁させられ、それぞれ別の人と再婚した。十数年して、2人はこの沈園で偶然再会し、陸游は想いを胸に「釵頭鳳」詞を詠み、唐琬もそれに和して詞を詠んだという。そのすぐ後に唐琬は亡くなってしまった。40数年後して沈園を訪れた陸游は、万感の思いをこめて「沈園」二首を詠んだ。さらに82歳になったときにも陸游は沈園を訪れ「春游」という詩を詠み、唐琬を思い出している。よほど唐琬のことが忘れられなかったようだ。

これら陸游が詠んだ詩詞の碑が園内にあるので、それを見ながら詩詞の世界に浸ってみるのもいいね。
 
趣のある庭園内。ちなみに庭園内には陸游を記念した「詩境園」もある。
 
さまざまな樹が植えられている。ぼくも一首詠んでみようかな。

八字橋
南宋の時に建設されたという石橋。
紹興にあるいくつかの古橋とともに「紹興古橋群」として重要文化財に指定されている。

南宋時に一度再建され、現存する橋は清の乾隆年間に再建されたもの。

この付近は歴史的景観保護地区ともなっており、古くからの街並みが楽しめる。

情緒あふれる街並み。タイムスリップしたみたい。
 
橋の上に座っていた犬。番犬のように行儀よく座って通行人を迎えていたよ。ご主人を待っているのかな?
名前は八公に違いない(八字橋だし)。

しばらく見ていたら、やはりご主人らしき女性がやってきて仲良く帰っていったよ。
 
古い街並みの中に運動器具を見つけたよ。中国ではよく街中に見かけるね。こんなところにもあるとは意外だけど、生活圏だからだね。
実は結構好きなんだ。

4日目
夢の中に仲間たちが出てきたよ。
つい寝坊してしまった。「春眠暁を覚えず」というやつだね。
春じゃないけど。

運河

紹興市の運河にある太平橋からの一枚。この橋は明代につくられ、その後清代に再建されたもの。

この辺り一帯は「運河園」として古い運河の跡がずっと残っている。散歩するのに良い場所だね。

越王勾践の父・允常墓

浙江省紹興市郊外の印山にある。越王勾践といえば、呉王夫差との「臥薪嘗胆」の故事で有名な春秋時代の人物だね。『春秋左氏伝』『国語』『呉越春秋』『越絶書』などにその話が出てくるよ。中国では近年ドラマなんかにもなっているね。ちなみに越王勾践の剣は武漢にある湖北省博物館に所蔵されているよ。

さてこのお墓はその勾践の父親である允常が埋葬されたところだよ。1996年に発見され、2000年より一般公開されるようになったというから、つい最近の話だね。

墓の内部は立入禁止。独特の構造になっている。ライトが幻想的。

上からみたところ。昔のお墓は深いところにあるね。何度も盗掘にあったようで文字の書かれたものや遺骨などは残っていなかったらしいけど、いくつかの玉器や青銅器などが見つかったそうだよ。『越絶書』の記載などから越王の墓だと推定されたそうだ。

←前のページへ                                                              次のページへ→


 

このコンテンツは全て立命館大学中国文学専攻の著作物です。
無断複製や転写は厳にお断りします。
(c) Ritsumeikan University Chinese Literature Major, since 2000


中国文学専攻トップページへ

 

お問い合わせはこちら