でも90年代の半ばまでは、教室には冷房がありませんでした。前期試験の時も、教室の窓を開け放ち、扇風機を回し、団扇とタオルを片手に汗を流しながら試験をしていたのです。
冷房が全ての教室に設置されたのは、1994(平成6)年度の全学協議会確認以降です。
1990(平成2)年の全学協議会の時、学友会が初めて諸要求の一つとして、教室の冷房化を要求します。1991(平成3)年度の全学協議会ではキャンパスアメニティの観点、教学施設設備の観点から冷房化が議論となりました。時あたかも「第四次長期計画」の議論まっただ中の頃です。
1991(平成3)年度全学協議会確認文書では、教学改革の条件をつくる施設設備という項目で、学生ラウンジや課外講座、近隣への騒音防止を目的にして冷房化する確認がなされ、衣笠キャンパス整備計画の基本課題として位置づけられたのです。
この結果、1991(平成3)年7月から学生ラウンジなどの施設が冷房化されたのですが、教室はまだ冷房化されませんでした。
その後、学友会はこの要求を毎年の全学協議会の議題と位置づけ、1994(平成6)年度全学協議会では、第一議題として議論をし、大学は、教室の冷房化には新たな支出を伴うが教学条件上必要であると判断して1995(平成7)年夏までに実施することになったのです。
今、当たり前のように感じる夏の冷房は、学生要求によって実現したという歴史があるのですね。
文学部の卒論演習風景(扇風機を使用している)。 現在のような冷暖房設備はなく扇風機が使われた