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  • 3次元ビジョンの産業実用化

情報理工学部 教授 徐剛

自分で見て判断するロボットが、
産業を変える、未来を変える。

「研究を研究のままで終わらせず、実用化して社会に役立てたい」
そう考えた彼は、2000年に大学発のベンチャー企業を設立。
30年以上に渡り、コンピュータによる物体認識ついて研究してきた彼が
目をつけたのは、産業用ロボットの3次元ビジョンの実用化。
従来の、プログラムでは決められた動きしかできなかったロボットに
目と脳を与え、自身の判断で自由に動けるようにするという。
「スーパーコンピュータ級の計算量を、
 パソコンレベルで実施可能とするのに10年以上の歳月を要しました」と語る。
バラ置きされた様々な部品をロボットが自動認識し、適切な部品をピックアップ。
それを生産ラインに供給する世界初の技術を完成させた。
これにより、生産性向上と省人化、品質の安定化などが可能に。
いずれは工場内の単純作業すべてを、知能ロボット化するつもりだ。
彼は言う。「現場にある様々な課題を抽出し、
最適な解を見つけることは研究も経営も変わりません。」と。
この国の産業をリードする経営者は、研究者かもしれない。