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  • チームで一歩一歩

経済学部 近藤 礼

誰よりも苦しんだ者にこそ、
誰よりも美しい演技ができる。

指導者が離れ、部員も抜け、残ったのはわずか5人。
彼女が3回生になる直前、バトントワリング部に存続の危機が訪れる。
そんな中、部長を引き受け、部の再建を図った彼女。
学内のバトン経験者に声をかけ、なんとか11人まで部員を増やす。
しかし、部長としての重圧と指導者不在の焦りから気合が空回り。
士気が上がらないまま迎えた団体の関西大会では、全国大会出場を逃してしまう。
「このままでは、部の再建にはほど遠い」
技術レベルも考え方も異なる新メンバーの気持ちを思うことなく、
一方的なやり方をしてきた自分を反省した。
彼女は全員で話し合い、全国大会出場という共通の目標を改めて設定。
さらに達成するためのステップを細分化し、
一つひとつクリアすることで、モチベーションを高めることに努めた。
その一方で、自身の技を磨き、部員の手本となることも怠らなかった。
チームに一体感が生まれ、今年は目標に手が届きそうだと言う。
「苦しかったですが、視野も広がり、自分も成長できた気がします」
そう語る彼女はソロの全日本大会で優勝、そして8月末、世界大会へ。
その経験を活かし、次は団体の部での全国大会出場の夢を叶えてくれるはずだ。