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  • 新しい漢字教育

総務部  社会連携課  久保裕之(漢字教育士)

活字離れ?でも、漢字は今までで一番、
身近になっています。

「スマートフォンの変換機能のおかげで、
かなり難しい漢字まで使えていませんか?」
書けなくても、変換できる、読める漢字は増えている。
事実、常用漢字は現在、大幅に追加されているという。
「ただ、簡単に変換できるようになったからこそ、
意味を理解し、適切に使えることが大切かもしれません」と続ける。
「漢字は、身の回りにある様々な物から出来ていること、
系統があることなどを理解できれば効率的に学ぶことができます」
そう語る彼は、動物園や植物園、産業館、神社、酒蔵などを巡り、
字のもととなるものに触れながら、構造や体系を理解する講座「漢字探検隊」を開催。
「虹にはなぜ『虫』がつくのか?酒にはなぜ『酉』がつくのか?
背景にある自然・社会・文化を知れば漢字を学ぶことはもっと楽しくなる」と語る。
開催から10年超。毎回定員を超える盛況ぶりで、全国で開催する人気講座に。
現在では、教える側の環境も整えたいと
「漢字教育士」という資格を立ち上げ、後進の育成にも力を入れる。
「漢字がこんなに広まっている時代もないかも」と全国を飛び回る彼。
詰め込むだけではない、日本の新しい漢字教育が始まっている。