設置の背景

20世紀に発達したデジタル・テクノロジーは多くの映像表現を生み出し、その発展はいまだ急速な革新の途上にあります。 映像は、コミュニケーション・ツールであると同時に、人々の精神に豊かさを与え、時として社会を動かし、国際交流を促進し、 その国の文化力の指標となる芸術であり、更なる発展が見込まれる重要な文化産業です。デジタル技術による制作と流通の革新が急速に進む現在、 映像コンテンツに関連する人材育成と産業振興は、諸外国と同様に我が国の重要な課題であり、高等教育機関はその社会的要請に応えていく必要があります。

衣笠キャンパスのある京都は、我が国の映画とゲーム産業を生み出した活力をもつ歴史・文化都市であり、高い映像表現技術を蓄積してきた映像文化の発信拠点です。

映像学部は、本学において蓄積されてきた映像および映像分野に関する教育研究の実績を踏まえ、映像表現に対する芸術的、人文社会科学的な理解と、今後も急速に進展するデジタル映像技術や情報ネットワーク技術に対応できる能力を備え、映像を文化的、産業的、地域振興的文脈において有益な社会的リソースとして利活用できる人材の育成を目指します。

学部の概要

基本コンセプト

1:デジタル時代の映像革新に対応する人材育成
  • 技能教育のみでは得られない、豊かな教養と幅広い基礎知識を教育します。
  • デジタル映像技術による映像表現・加工・配信・流通の変革に対応した専門教育を行います。
  • デジタルとネットワークの時代に適応したプロデュース能力のある人材を育成します。
2:総合大学のメリットを活かした文理融合型の映像教育
  • 総合大学としての教育実績を生かした文理融合型のカリキュラムを準備します。
  • スタジオでの映像制作実習、最新デジタル設備を駆使した映像作品制作を行います。
  • 長期インターンシップや企業連携による産・官・地域・学のコラボレーションを重視しています。
3:京都から世界へ、新しい映像文化と映像産業の創出をめざす
  • 京都 太秦に残る映画の伝統、またゲーム産業を生み出した活力を遺伝子として引き継ぎ、新しい映像文化産業を生み出す拠点の役割を果たします。
  • アジアにおける映像研究教育の一大拠点として、世界に通用する映像プロデューサー、映像クリエイター、実務家、研究者、教育者の育成を目指します。

アドバイザリー・コミッティ

各界でご活躍の方々にアドバイザリー・コミッティとして映像学部開設のためのご助言とご協力をいただいています。また、包括的な基本提携合意を締結している松竹株式会社、松竹京都映画株式会社(現 株式会社松竹撮影所)を始めとして、数多くの企業、機関、官公庁とのコラボレーションを図り、教育研究水準の高度化を目指します。

人材育成像と3方針(アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシー)

1:人材育成像

映像学部は、映像学を教育研究することにより、映像と人間の関係に対する深い理解を有するとともに、映像コンテンツの可能性を開拓し、映像を通じて広く人類と社会に貢献していく人間を育成することを目的とします。

2:入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)

映像学部は、豊かな教養を土台としつつ、映像に対する柔軟かつ鋭い感性と確かな技術を携えることを目指し、社会に向けて自らの主張や作品をマネジメントできるプロデューサー・マインドを修得して、未来の映像文化および映像産業を担う強い意志を持つ学生を求めています。

3:教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

映像学部は、人材育成の目標を達成するために、芸術(アート)、経済(ビジネス)、工学(テクノロジー)3領域の総合した文理融合型による「映像学」教育を下記のように実践する教育課程を編成します。

学部学生全体に共通するカリキュラム・ポリシー

映像学部は、多様化する映像に対して、芸術(アート)的、経済(ビジネス)的、工学(テクノロジー)的な理解と、今後も急速に進展するデジタル映像技術や情報ネットワーク技術に対応できる能力を備え、映像を文化的、産業的、地域振興的文脈において有益な社会的資源として利活用できる「プロデューサー・マインド」をもつ創造的才能を育成することを教育目標としています。 これを踏まえ、映像学部の教育カリキュラムは、芸術(アート)的、経済(ビジネス)的、工学(テクノロジー)的な理解を陶冶する科目群を基軸に、幅広い視野においてさらにはグローバルな舞台において活躍していくことを目指す知識やスキルを習得していくことができるように、デザインされています。 具体的には、教養教育科目と外国語科目(英語専修)によって構成される「基礎科目」群(28単位以上)、芸術(アート)、経済(ビジネス)、工学(テクノロジー)に関する基礎的な科目を配置する「専門基礎科目」群(22単位以上)、4つの学びのゾーン(映像文化、映像マネジメント、リニア映像、インタラクティブ映像)に関する専門的内容を学ぶ科目、および学生が各自の将来的なキャリアデザインを考えるためのキャリア形成科目を含む「専門科目」群(54単位以上)から成り立っています。

課題意識に応じた学びのゾーン
映像学部授業科目の概要
個々の科目がどの教育目標に対応しているか
科目・科目群と教育目標が回生進行に沿ってどう対応しているか
4:学位授与方針(ディプロマ・ポリシー) 

映像学部は、映像学を教育研究することにより、映像と人間の関係に対する深い理解を有するとともに、映像コンテンツの可能性を開拓し、映像を通じて広く人類と社会に貢献していく人間を育成することを目的として、下記のとおり卒業時において学生が身につけるべき能力(教育目標)を定めます。

学部卒業時において習得すべき能力
  1. 映像メディアおよび情報通信技術、外国語に対する基本的なリテラシー能力。
  2. 映像文化の歴史に通じ、社会の動きから伝えるべき主題を見つけ出す感性と知性、および的確な表現方法と媒体を選びとる基本的な能力。
  3. 映像の制作に関する基礎から応用までの知識、技術、技能を身につけており、映像をめぐる将来的な社会環境の変化および技術革新に対応しうる柔軟な能力と姿勢の獲得。
  4. 映像の制作、流通、販売のそれぞれの現場で求められる基本的な知識と技能の修得。
  5. 映像文化に対する理解とともに、映像を活用して地域や社会との有機的な関係を創造していく視点と行動力。

これらの能力の獲得と、学部の教育課程に規定する所定単位(教養教育科目20単位以上、外国語科目8単位、専門基礎科目22単位以上、演習科目と実習科目の合計16単位以上と卒業研究4単位以上を含む専門科目54単位以上)合計124単位以上の修得をもって、学部人材育成目的の達成とみなし、学士課程学位を授与します。

教員養成に対する理念

映像学部で取得できる種類と教科:高等学校教諭 一種普通免許状「情報」

映像学部は、総合的なアプローチを可能とするために、「映像学」の教学体系の基本コンセプトを、芸術、経済、工学の三領域ととらえ、これらの領域を総合した文理融合型による「映像学」教育を実践するのと同時に、映像学を教育研究することにより、映像と人間の関係に対する深い理解を有し、映像コンテンツの可能性を開拓し、映像を通じて広く人類と社会に貢献していく人間を育成することをその人材育成目的としている。この人材育成目的を踏まえ、映像学部では、次のような教員を養成することを理念とする。

1)「高い専門性」として、講義科目および実習・演習科目を通じた映像に関する芸術的、経済的、工学的な視点を備えた総合的知識、技能を有しており、2)「子ども(人間)を理解する力」として、豊かな教養と実習を通じ他者を理解する能力を有し、それらを、子ども(人間)を理解する力へ活かすことができ、さらには、3)「伝える力(コミュニケーション能力)」として、講義科目および小集団授業科目、ワークショップ型授業科目を通じた映像に関する総合的知識、リテラシー能力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を基盤に、それらを学校教育に応用できる者こそが、映像学部が養成したい教員像である。