生命医科学科 病態生理代謝学研究室
Laboratory of Medical Physiology and Metabolism, Department of Biomedical Sciences
<研究室紹介>
 








あいさつ
本研究室は、2016年4月に設置された新しい研究室です。代表的な生活習慣病の一つである「糖尿病」について研究を 行っています。世の中が豊かになった今日、栄養過多や交通の発達による運動不足などの環境要因により起こる生活習慣病が年々増加の一途をたどっており、なかでも糖尿病は世界レベルで考えなければならない問題の一つになっています。糖尿病は単一の原因でなることはごく稀であり、さまざまな要因の相乗効果の結果、発症するという特徴をもちます。したがって、完全な治療法がまだ存在しない複雑な疾患であり、現在発症機構の詳細な解明や治療法について精力的な研究がなされています。当研究室では、糖尿病がどのように発症するのか、またどのような治療法あるいは予防がより効果的であるのか、を総合的に探求していきます。
   
研究テーマ
糖尿病はインスリンの相対的不足が原因で、膵β細胞からのインスリン分泌不全と作用臓器におけるインスリン抵抗性の特徴をもちます。実験モデル動物を用いた基礎研究では、障害臓器や部位を特定することにより疾患発症メカニズムを明らかにしたり、治療に有効な物質の探索等を行います。また培養細胞を用いた実験では、詳細なメカニズムの検討を行い、具体的な作用点を明らかにしていきます。特に膵β細胞からのインスリン分泌に関して、分泌機構の詳細なメカニズムの解明、疾患における異常部位の同定を主に行います。一方、ヒト対象の臨床研究では、運動の糖代謝への影響について検討を行い、より効果的な運動方法を探索していきます。より研究を深めていく際には、学内および学外との共同研究を行い、新たな視点から総合的なアプローチを行っていきたいと考えています。