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教員紹介

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北村 佳久 北村 佳久
北村 佳久
教授
Yoshihisa Kitamura
所属学科
創薬科学科
研究室
薬効解析科学研究室
専門分野
生物系
学位
薬学博士

経歴概要

出身大学院・出身大学他

1983 広島大学医学部総合薬学科 卒業 1985 広島大学大学院医学系研究科生命薬学系専攻博士課程前期課程 修了 1987 北海道大学大学院薬学研究科薬学専攻博士課程後期課程 中退

研究者になったきっかけ

研究者になったきっかけ

 今、あなたは何を考えていますか?  今まさに、眼で文字を見て、自分の「脳」を働かせ、文章を読み取り、この文章を書いた人物について自分なりに分析・解釈し、どんな「変なヒト」だろうと思いをめぐらせていることでしょう。  私が小学生のころ、「宇宙の果て」に行くことを夢みていました。しかし、中学生になりロケットに一生乗ってもたどり着けないことを知り、がく然としました。小学生の理科の教科書で「プラナリア」という再生できる生物の存在を知りました。中学生になって野山を駆けずり回り、プラナリアを探しました。何度か、切断再生実験を試みましたが、家庭の道具では実験はなかなか上手くできませんでした。  また、手塚治虫の「火の鳥」や「ブラックジャック」を愛読し、「生命」について考えをめぐらせていました。そして、1対1の医療ではなく、1対多数の医療を夢みて薬学に進んだと記憶しています。  その後、研究テーマとして心臓か脳で悩みましたが、私たちの頭の中にある「神秘の小宇宙」の脳に魅せられました。そして、色々な「なぜだろう?」に出会い、悪戦苦闘、紆余曲折しているうちに、この道に迷い込んでしまいました。

研究について

研究分野・テーマ

神経薬理学分野

1:アルツハイマー病とミクログリア 2:パーキンソン病とDJ-1タンパク質 3:プラナリア脳における神経ネットワーク再生  高齢者において発症しやすいパーキンソン病・アルツハイマー病など神経変性疾患の発症メカニズムの解明、根本的治療戦略、さらに新規治療薬の開発を目指して、日夜、研究しています。

研究テーマへの想い

 現在、日本の平均寿命は世界トップレベルを維持しています。 一方で、深刻な人口減少も始まっています。このため、労働力不足、医療費増加、患者の介護が深刻な社会問題になってきています。老化により発症リスクが非常に高まる疾患として、運動障害を引き起こすパーキンソン病、認知症の一つであるアルツハイマー病などがあります。  脳の神経細胞はあまり再生できず、成人になると老化に伴って徐々に神経細胞死が引き起こされることが知られています。さらに、特定の脳領域に病変や障害が生じるとパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患を発症します。  これらの疾患と対峙するためには、 1 .医師にお世話にならなくてもよい「健康寿命」を伸ばすこと、 2 .発症を予防あるいは遅延させる予防療法や予防薬、 3 .発症しても、症状の進行を遅らせる治療法や治療薬、 4 .完治することはできないが、症状を緩和する治療法や治療薬、 そして5 .夢の根本的な治療法・治療薬の開発が期待されます。  私も最近、歩いていてつまずいたり、物忘れも多くなってきました。ミイラ取りがミイラになる前に、少しでも上記の医療戦略に寄与できればと想っています。

学生へのメッセージ

北村 佳久 学生へのメッセージ 北村 佳久 学生へのメッセージ

Let's TRY!

 薬剤師は医療チームや薬局メンバーと密にコミュニケーションをとる必要があります。また、創薬研究においてもプロジェクトメンバーとして密な連携が必要です。  このため、薬学生ならびに薬学部への受験生は「人の話を聞いて理解する能力」、「自分の考えを第三者に伝える能力」を身につけましょう。また、さわやかな「あいさつ」は必須です。  見たものをすべて写真のように記憶できればよいのですが、なかなかそうはいきません。記憶する脳には5つのセンサー(五感)があります。つまり、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚です。お茶やコーヒーを飲みながら、ノートに手で文字を書き、声を出して読むなどすると、多くのことが関連付けられて覚えることができると思います。  「今日を楽しく過ごせばいい」というのではなく、「20年後、自分は地球の★★★(場所)で、●●●(職業)について、活躍しているか」をイメージしてください。そうすれば、「今、何をすべきか」を考え、実行・行動できると思います。  Let's TRY! あせらず、一歩づつ、階段を昇って行きましょう。  先端先見、進化革命。Confusion will be my epitaph!

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