立命館小学校

本校では、毎年、4月からのこの1年間をどんな一年にしたいか、と言うことで全校児童からアンケートを取り、「今年度の漢字」を1学期初めに決めています。

今年度は、コロナ禍でその取り組みが遅れていましたが、この度、児童アンケートの結果が出ました。

今年度の漢字は

【勝】

という字になりました。

子ども達が今の状況に「打ち勝ちたい」そんな思いがあって、多くの児童がこの字を選んだのだと思います。

 

しかしながら、この「勝」という字は、そもそも「かつ」という意味ではありませんでした。

白川静先生の「白川文字学」の漢字の成り立ちと組み合わせで言いますと、偏の「月」は、船の形で、そこに神様への捧げものを入れていくことを表し、つくりの方は、「力」は田んぼや畑を耕す道具(鋤・すき)で、その上の部分は、両手を表し、両手両腕で耐えてしっかりと持ち上げる、ということを表しています。

ですので、本来の意味は、『たえる・よくする・かなう・すぐれる』」等の意味があります。その後、勝敗の「勝つ」「打ち負かす」という意味が加えられたようです。

 

でも、さすが、立命館小学校の子ども達です。

このタイミングで、素晴らしい字を選んでくれました。

 

今年度は、この「勝」を意識しながら、様々な事に耐え、夢が叶う、そんな一年になることを期待しています。

 

  

学校長  長谷川昭