システム

イノベーション人材養成システムの内容

博士課程後期課程院生(以下、D院生)と博士学位取得後5年程度までの若手研究者(以下、若手研究者)に対し、「産学連携」に軸を置いたプログラムを実施し、産業界でイノベーション創出を担いうる能力を身につけさせます。さらに博士前期課程から後期課程への院生の進学を促し、より多くのイノベーション創出人材を生み出すシステムを構築します。

選抜された対象者に対し、「研究指導教員(大学教員)」、「シニアアドバイザー(研究分野統括者)」および「企業連携コーディネータ」の3者による「トライアングル・フォスター指導体制(協働人材育成)」を推進し、新規に設置する「博士キャリアパス推進室」がこれをサポートします。

トライアングル・フォスター指導体制

また、その育成手段として「学修・研究カルテ」を活用し、D院生・若手研究者は「実践カリキュラム」と「産学連携コーオプ研修」によりイノベーション創出に結びつく実践力、交渉力、企画力、コミュニケーション力、等を修得します。従来ともすれば研究指導教員のみに委ねられがちだったD院生や若手研究者に対する支援を、対象者個々の特性を学修・研究カルテにより丁寧に把握しながら、トライアングル・フォスター指導体制で実施する点が大きな特徴です。

実践プログラム

このシステムの評価は、学修・研究カルテによる実践プログラム計画作成(Plan)、実践プログラムの実施(Do)、プログラム推進委員会・外部評価委員会による定期的な運営と評価 (Check)と、効果的なシステムの運用(Action)、のPDCAにより行います。

PCDAサイクルによる評価体制

イノベーション人材養成システムを構成する重要なパートの解説

博士キャリアパス推進室

シニアアドバイザー、企業連携コーディネータ(企業R&D経験者)、事務局からなり、実践カリキュラムの実施、産学連携コーオプ研修の実施、D院生・若手研究者の就職支援を行います。博士キャリアパス推進室の事務局は、プログラム管理運営や学内外との連絡・調整等の事務、ならびに連携企業との守秘契約等の契約業務を担当します。

シニアアドバイザー

研究指導教員と協働して、一人一人のD院生・若手研究者の学修・研究カルテをもとに研究進捗状況の把握、助言等を行います。またD院生・若手研究者の研究活動に客観的な評価を行い、独創性、研究企画力、幅広い基礎知識を身につけることができるよう支援します。

企業連携コーディネータ

企業において研究開発業務に携わった経験を有し、D院生・若手研究者の専門分野と関連する産業界との接続をはかります。材料・化学、機械、電気・電子、環境・都市、情報科学、の各専門分野に1名ずつ配置し、「産学連携コーオプ研修」におけるD院生・若手研究者と企業との連携推進、研修実施、研修評価を担当します。