実用ドイツ語教室(第10回)

ハロー (Hallo)

 英語もドイツ語も、カタカナだと同じ。ドイツ語のほうが日本語のカタカナに少し近いかな。どうかな。
 あいさつでもグリュースゴット(Gruess Gott)以上によく使われているんじゃないか。レストランでも「ハロー」で店の人がくる。日本弁ドイツ語のすすめやドイツ語学校の先生は、別の言葉を教えてくれる。でもなんといっても覚えやすく、言いやすく、むこうも聞きとりやすい。
 えーおまけです。「フロイライン(Fraeulein)(←死語だそうです。)」などと書いてあったら、その本は賞味期限すぎてます。「ヘアオーパー(Herr Ober)」は方言だそうです。(ベルリン出身ドイツ語先生談)
 「そこどけよ」でもハローって言われたし、「忘れ物だよ」ってのもハローだった。「おまえかい?」も「ハロー?」(語尾あがる)。電話のもしもしには使っていない様子です。出るほうはいきなり「ムラタだ」と名のります。せいぜいよくて「こっちはムラタだ」。かけたほうはこれでムラタとわかり、そのあとあいさつと名前です。相手がわからなかったら「おまえはムラタか?」からはじまります。「もしもしー」などと相手がだれかさぐりを入れることはできません。
 ドイツで、というか世界中でいちばん便利、いちばん友だちができやすい言葉だと思う。
「ハロー(あのお、ちょっとすいませんけどおー)」
注)かわりに「グリュスゴット」なんてやろうもんなら。ドイツ語ができると思われて、まくしたてられます。ちきしょう。

ビッツブラ (Bitte, zurueckbleiben)

 外国人はみな早口(なんで速口じゃないんだろう)かと思うが、実はそうではありません。よそもんにとって、母国語を話すスピードはとても速いのです。みなさんも外国人と日本語で話すときは、「ゆっくり、はっきり」を心がけましょう。むずかしい言葉もやめましょう。敬語とか。
 でもついフツーに話してしまうのがヒトノツネ。ミュンヘンの地下鉄では、車内案内は運転手さんが肉声でします。(あっ、もちろんマイクです。)いるんです、聞きとれない人。ゆうーっくり言ってくれる人はありがたい。「おさがり下さーい。」って。
 今回の言葉、早口記録は0.2秒ぐらいか?
「ビッツブラ(もうすぐ戸を閉めて出発します。あぶないのでホームの中央までさがって下さーい。)」
注)ゆっくり、はっきり。

ミーア (mir)

 ドイツ語では、同じ私でも4とおりの私がいます。英語は3つかなあ。アイマイミーって。「ミーア」はそのうちのひとつ。
 「お客さん、お食事は?」とキャビンアテンダントのお姉さん。「私は鳥肉!」(かんけいないけど「野菜」とかないのかな。)「...コーヒーはいかがですか?」「はい、私はコーヒーです。」(ちょっとしつこい)
 相手には十分通じるのですが、直訳でドイツ語や英語を言うとまちがいなんだって。(そんなコマーシャルあったなあ。アイアムチキン!)なので、とりあえずドイツ語ではこれを覚えておけば...。こっちのほうがうまく通じる機会が多かったりして。「私は寒い。」「私の友だち。(すこしむりがある?)」とか。どうでしょう先生。
「ミーア(わたしには...)」

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