実用ドイツ語教室(第31回)

カイネ・アーヌング (Keine Ahnung)

 前項のついでにしようかと思ったけど、ふくれあがったので1項とりあげます。カイネシリーズ。「カイン・ゲルト(お金)を持っている(Ich habe kein Geld.)。」(カイネじゃないじゃん。カインじゃん。まあまあ。カイヤはどうした。)「カイネ・ツァイト(時間)を持っている(Ich habe keine Zeit.)。」(カイネはいいけど、時間は「持つ」のかあ?「ある」だぞう。いやここは「ない」?どっちやねん。)
 ドイツ語の授業であたって答えられないときなどに大事な言葉。それ以外でもひんぱんに耳にします。とても無責任なニュアンスのように聞こえます。「勉強不足で知りません(Ich weiss es nicht.)。」というのと正反対。私は白ではありません(←関係ない)。
「カイネ・アーヌング(なーんにも知らないよ、そんなこと。)」

ヴァグーム(その2) (warum)

 バゴーン(warum)はやめました。とにかくその2ってことで。カタカナ書きの限界。
 さて、訳のわからない理不尽なことをいわれるとき、けっこう多い。なので文句を言わないといけないのだが、こちらにはなんせ言葉の壁がある。どう言っていいか考えているうちに、あれあれあれ...っとなってしまうのだ。「うん、じゃあ明日また来てくれ。」「えっ」「今日と同じ時間でいいよ。」「って、明日また来いって?」「そうだよ、じゃね。」交通費かけてやってきて、順番並んで、それでこれか?ちきしょう。そのとき、なんでヴァグームが出てこなかったのだ。
 すっと出てくるように、しっかり練習しておきましょう(なんて)。納得するまで質問することは、こちらの人はあまり嫌がらないようです。なのでこれを言っても、そんなに険悪にはなりません。言えば何かはしてくれます。黙ってなにかやり始めたら成果ありです。また何か言い始めたら期待薄です。
「ヴァグーム(もう一度、よく見直して下さい。)」
注)「宿泊の予約が入ってない。」「これでは書類が不十分だ。」「パスポートを見せなさい。」「今日はできません。出直してください。」「別の所へ行ってください。」などなど、いろいろ対応できると思います。

シュレーフリック (schlaefrig)

 「あー眠い。」ってとき、ミューデ(muede)というのを聞きます。こういうときには、シュレーフリックは聞いたことがありません。こんなときに「眠いのは疲れているから。」という、おきまりのようです。まあ、たしかにそうです。
 「朝、まだ眠たい。」とき、話がおもしろくない、といった「眠い」がシュレーフリックのようです。なので、酒飲んで眠いときこれを言ってしまうと、「きみの話がおもしろくない。」にとられかねないってことになるわけです。ほんとうにそうか?
「シュレーフリック(疲れてないけど寝たい)」

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