実用ドイツ語教室(第39回)

週末 (Wochenende)

 「アレキセイ、ドイツを理解する大事な言葉のひとつだよ。」とクラウス。どうも深い意味合いがあるらしい。たしかに「よい週末を!(Schoenes Wochenende!)」って、ほんとうによく挨拶に使う。「日本語で何ていうの?」って聞かれたが、「日本じゃそんな挨拶しないよ。」「そうか日本では週末も働くんだよね。」「えっ、うーん...」。アレキセイはよく土日返上で何かしているようだ。
 たしかに、こっちの「週末」には、何か日本とは異なる雰囲気がある。こだわりや、かたくななところがある。クラウスの言う意味を理解するまでには、もう少し時間がかかりそうだ。
「ヴォッヘンエンデ(日本じゃ「土日」?)」
注)こちらの1週間は、月曜日に始まり、日曜日に終わります。

ベーゼンヴィルトシャフト (Besenwirtschaft)

 シュトゥッツガルト(Stuttgart)へ行ってきた。ドイツ南西、この街があるバーデン・ヴュッテンベルク州(Baden-Wuerttemberg)は、有名なワインどころのひとつらしい。ベーゼンはほうきのこと。このあたりを訪れたら、このベーゼンに注目する。ワインと何の関係があるか?
 私も実はまったく詳しくない。耳情報なのだ。これもクラウス情報なのだ。とにかくほうきをかざしたワイン蔵を見かけたら、「やあやあ」とか言いながら(日本語でよかべんべん)近づいて見てください。どうもただでワインに、そしてばりばりのシュヴァーべんべん(Schwaebisch)に包み込まれるそうです。誰か、試してみて。
「ベーゼンヴィルトシャフト(ワイン樽一掃謝恩中)」
注)この訳でよろしいでしょうか。

さよならは、また逢うまでの遠い約束。 (Abschied ist eine lange Verabredung des Wiedersehens.)

 「会うは別れのはじめ」なんてことわざが日本にあるらしい。たしかにそうだ。イェンツとカーティャは就職した。ヨハネスは自分の事務所に戻った。セバスチャンは解雇された。タツヤは日本に帰った。そしてこんどはアレキセイがロシアへ戻る。出会いと別れはもう茶飯事である。
 「日本にはこんなことわざがあるけど、日本の歌にはこんな詞もあるんだよ。」って。アレキセイがえらく気に入って、手帳にメモするわ、回りに言いまわるわ。
「夢の途中(来生たかお 1981)」
注)彼はどうも、また4ヵ月後に戻ってくるようだ。

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