実用ドイツ語教室(第6回)

アップ (ab)

 何がどうころんだか、この私がクレーンの操作をするはめになりました。(カンのいい人ならもう今回のハナシはここでおわり。)
 日本の正しいクレーンの操作は、まずしっかり勉強して、試験に合格して、書類いっぱい書いて、資格もらって、で半日くらい話をきいて(安全教育とかいうの?)、練習して...で、まだ操作できないの?ってかんじでしょうか。(よく知っているでしょう。えっへん。)ドイツもそうかなあ。私の知っている1例では、「ほら、おまえやれ。」でした。
 いちおう矢印とか赤ボタンとかで想像はつきますが。そうこうしているといきなり「アップ」です。あわててボタンをおしました。よしよし。「アップ、アップ」よしよし。「アップ、アーーーップ!」ん?何か声が荒いなあ。
 今回のテーマは、ドイツ語と英語は似ているけれどちょっとちがうでした。
「アップ(何やっとんじゃい早くおろせー。)」

ハルプドライ (halb drei)

 えー、私のまわりのドイツ人の間では、スーパードライ(Super Dry)の人気はいまひとつです。翌日頭がいたいとか文句をつけながら。翌日頭がいたくなるほど飲んどるだけやないけー。(アサヒビールの方、かわりに文句つけときました。)
 今回のドライはこのドライでなく3です。時計のよみかたのお勉強です。ハルプは「半分」なのでこれで3時半。おしまい。ドライハルプでいいのに。まあいいか。13だってツェーン(zehn)(=10)ドライでなくて、ドライツェーン(dreizehn)だし。
 おわらないんです。これ2時半なんです。何だよー行ってももう誰もいないじゃないかあ。他に15分を表す言葉もあってややこしいけど、慣れるしかないね。日本にいるときドイツではいつも24時間表示(午後は13時とか14時とか)だと聞いていたのに、こっ ちにきて「そんなわけないだろ。」と言われました。「ハルプドライ」って約束して、夜中の2時半に来るやついないだろうって。「いま何時?」「ハルプドライ」どっちの2時半か、そりゃわかるよね、「今」なんだから。
「ハルプドライ(そろそろ帰らなきゃ。)」
注)これはどっちの2時半だと思います?

ツヴァンツィック (zwanzig)

 数のお勉強です。20です。おしまい。
 あのー、ぼくの日本弁ドイツ語のすすめには「ツバンチッヒ」と書いてあるんですが...。バ→ヴァ、チッ→ツィッ、これはいいでしょう。今回のテーマは「ヒ→ク」です。どうかな「ク」じゃなくて「クィキヒ」ていうふうかなあ。無理だなあ。「ク」でいいや。
 この語に限らず「○○ッヒ」は「○○ック」にきこえます。方言かなあ。「ツヴァンツィックだろう?他にどんな言い方があるんだい?」って。ベルリン出身のドイツ語の先生も「○○ック」にきこえます。たまに「○○ッヒ」をきくと、おおっと思いますが、ドイツ語が話せるロシア人だったりします。ああ、それはザクセンの方言だよ。っていうバイエルンこてこて人。で、バイエルン弁(こてこてバージョン=日比谷をシビヤというレベル)では、「ツヴァンチ(彼の場合チが近い)」でおわりらしいです。ほんとうかなあ、このバイエルン人。(いままで出てきたバイエルン弁は、この人のが多い。)
では、「フェアッチ(意味不明)」
注)「フェアティック(fertig)(=日本弁フェアチッヒ)」で「おしまい」ですが、彼は「フェアッチ」と言ってふくみ笑いをしました。わからん???

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