「モーションキャプチャとEMGを用いた人間の歩行解析」
人間の最も基本的な動作として”歩行”が挙げられる.そこで,歩行を解析する手段として今回はモーションキャプチャとEMGを用いて解析を行った.被験者は力プレートが内臓されたスロープの上で歩行を行う.また,被験者の下肢には電極を取り付け筋電を計測するのであるが計測する下肢の筋は,大腿二頭筋やヒラメ筋といった下肢の主要な7つの筋である.
各関節にはマーカを取り付け,その位置をスロープの周囲に設置した6台のカメラでキャプチャし得られたデータから関節角度,関節角速度,関節角加速度などを算出し解析を行う.
ここで,スロープについてであるが,スロープは勾配を3段階に調節することができ,同じ被験者でもスロープの勾配によってどのように筋の発火活動が違うのかをmainに解析を行う.
短い期間ではあったが,生活の中から得られる刺激というのはかなり多かった.特に言葉に関しては,何とかなるだろうという気持ちがあったが自分のコミュニケーション能力の低さを思い知らされた.また,ロボットとは違った分野の研究室で勉強できたことで,ロボットの考え方とは別のアプローチで問題を解決することを実感でき視野が広がった.
自分の所属する有本・川村・伊坂研究室との大きな違いは,研究に対する姿勢である.お世話になった研究室の人達を見ていると,研究に取り組む時間こそ有本・川村・伊坂研究室の人達に比べると短いものの決められたことをテキパキとこなしている感じで,研究というよりむしろ仕事と言った方が適しているように感じた.
また,向こうの学生達はかなりはっきりと自分の意見を主張していた.たとえ話し相手が教授であっても自分の考えをはっきりと伝え,その上で相手側の考えとの折り合いをつけていた.こういったところは,日本では強気だと解釈されるのかもしれないが私としては,良いことだと思うので是非とも取り入れていきたいと思う.
向こうで生活をする上で,困ることはほとんどなかった.週末には,グレーゴー教授に観光地に連れてくれてそのついでに買い物にも連れて行ってくれたからである.また,教授以外の研究室の人達も親切で昼御飯を一緒に食べに行ったりと,生活に関してはかなり充実していた.また,向こうのスーパーには品揃えが豊富で,日本の食べ物も多くあったので助かった.
来年度以降,海外実習に挑戦してみようと思う人がいるのであれば,是非挑戦してほしいと思う.向こうに行けば,自分の英語力がはっきりとわかるだけでなく,研究に対する視野も広がると思うので,得られるものは多いと思う.今後もジョージア工科大学との交流を深めて行ってもらいたいと思う.