立命館土曜講座 開催講座一覧


2021年8月7日 

85年前のこの月―「民族の祭典」(1936)を振り返る


 本講座が実施される時点で、新型コロナ感染症拡大との関連で混迷を深めている東京2020が開催されているかどうか分かりません。仮に実施されていたとしたら、明日(8日)は閉会式です。ちなみに東京2020問題の現代的課題をめぐっては、今月後半に行われる市井先生の講座をお聞きいただければと思います。
 私は本講座において、1936年8月、ドイツ・ベルリンで開催された第11回夏季オリンピック競技会を題材に、ナチズム(国民社会主義)の統治の性格の一端を話したいと思います。なぜ、ベルリンオリンピックなのか、なぜナチズムなのかについては講座の中でやや詳しく説明いたしますが、2つの点を簡単に記すならば、一つはナチズムの統治において余暇・スポーツは非常に大きな意味を持っていたこと、ベルリンオリンピックはしばしば喧伝されるようなオリンピックの政治利用という側面のみで説明することはできず、統治の土台に余暇・スポーツの「評価」があった点を見逃してはならないことです。第2に、ナチズムは現代の日本統治ならびに社会のありようを析出するうえで、参考となる事柄がなにほどか存在するのではないかと理解しているからです。
 以上、当日はDVDなど視覚面から当時を振り返るような教材も活用したいと思います。





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