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2022年1月29日 

文化資源から見たツーリズム 〜小型案内記・絵図から見た江戸時代の奈良半日観光

永禄10年(1567)東大寺の大仏と大仏殿は兵火に見舞われまたもや灰燼に帰してしまいました。応急修理を受けた大仏は露座となり130年近く風雨に晒されてきました。その後江戸時代の安定した世の中で大仏と大仏殿再建の機運が高まり、公慶上人の努力により宝永6年(1709)大仏殿落慶法要が行われました。現在の私たちが見る大仏と大仏殿が完成したのです。折からの伊勢参宮ブームにより奈良は伊勢参りに次ぐ寺社巡りの聖地として多くの訪問者を受け入れることになりました。奈良は伊勢参りを済ませて関西各地を巡る旅の最初の訪問地となったのです。今回の発表では受け入れ側の奈良がどのような仕掛けで訪問者に対応したのかを当時の史料を基にお話します。出来るだけ多くの名所を限られた時間で余すところなく見物したいというのは古今東西変わらぬ旅行者の気持ちです。それを受けて江戸時代の奈良の人々が考えた「見て感じてもらいたい奈良」がどのようなものであったか、そしてそれをどのように伝えたかをお話したいと考えています。




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