日本留学で最も楽しみにしていたことの一つは、桜を見ることだった。「日本」のイメージは、桜と学校、そして青春とロマンスで溢れている。
こうしたイメージを持つようになったのは、きっと幼い頃に見た日本のアニメの影響だと思う。
桜が舞う校庭を舞台にした恋や青春の物語が、私は昔から大好きだった。
だからこそ、日本に留学することになったら、
彼氏と一緒に桜を見て、夜桜も楽しんで、お花見も絶対にしてみたいと思っていた。
残念ながら彼氏とは一緒に桜を見ることはできなかったけれど、
友達と桜の下を歩いたり、夜桜を眺めたりすることはできた。
私が期待していた通り、いや、それ以上に美しい風景だった。
特に印象に残っているのは、立命館大学のキャンパスで、桜の木の下でお弁当を食べた瞬間だ。
韓国ではピクニックでもしない限り、学校の中でお弁当を食べることはあまりなく、桜の木の周りに座れるような場所が用意されていることも少ない。
でも日本では、誰もが自然とベンチや芝生に座って、お弁当を楽しんでいる。
舞い散る桜の花びらの中で食べたお弁当は、私にとって特別な思い出になった。
「青春って、桜が咲く季節のことじゃないかな?」と、ふと思った。
韓国と違う点を挙げるとすれば、日本では枝垂れ桜を見ることができるということだ。
たくさんある桜の中でも、私は特に枝垂れ桜に惹かれる。
垂れ下がる枝に咲き誇る淡紅色の花びらを見ていると、まるで別の世界にいるかのような気分になる。
ソメイヨシノが明るく爽やかな春を思わせるなら、枝垂れ桜は静かな感性と幻想的な雰囲気を湛えている。
その美しさは、きっと忘れられない。