06.18


2014

日本ステイ6週目 その2

広東外大パイロット学生 许逸伦(シュイ・イールン)

日本ステイ6週目 その2

広東外大パイロット学生 许逸伦(シュイ・イールン)

 現在、東西大学校が遠隔講義という形式で開講している日本研究の授業で、日本人は二面性を持っているのかという興味深いテーマが出た。要するに、日本人は本音と建前を使い分けるという内容であった。しかし、私は日本で生活しながら、前で述べた意味とは少し違う日本人の二面性を感じた。

 突然だが、立命館の食堂はあまり大きくない。二限目が終わり昼休みになると食堂の列は食堂におさまりきらず大体30メートル程まで伸びる。初夏であろうと京都は暑い、盆地であるがゆえ広州の暑さとはまた一味違う。ようやく食堂へ入り、席を探すものの、どんなに探しても見つからない。一つの理由として、そもそも立命館の学生数が多いこともあるが、ただ、それだけではない。
 食堂が混んでいるにもかかわらず、全て食べ終わった後も席から動かず、そのままスマートフォンをしたり、雑談をしたりする。席を見つけられない人たちはやむを得ず外で猛烈な光を我慢しながら(あるいは雨に降られながら)ご飯を食べる。はじめは、私はただの文化差異だと思って納得しようとしたが、やはり、これは日本文化として知られる「他人に迷惑をかけない」という信条に逆らっているではないか。常識的に、他の人より早く来たからといっても、食べ終わった後席を独占できるという道理はない。食堂は立命館学生公共の場であり、学生であればこの権利は誰でも享受できるものであるべきだ。

 以上のような光景から、ふと一つの考えが頭に浮かんだ。日本人は「他の人に迷惑をかけない」というよりは、「他の人が自分に迷惑をかけないでほしいから自分も迷惑をかけない」ということではないかと。

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