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2016.10.28

「禁断の恋」をテーマに上映会!?映像学部生が連携する京都ヒストリカ国際映画祭

「禁断の恋」をテーマに上映会!?映像学部生が連携する京都ヒストリカ国際映画祭

 

世界で唯一の「歴史」をテーマにした映画祭、京都ヒストリカ国際映画祭をご存知でしょうか。112日(水)~13日(日)にかけておこなわれるこの映画祭に、映像学部キャリア形成科目「企業連携プログラム」発の企画が開催されます。

 

企画名は、「時代を彩る禁断の恋」

 

思わず目を引くこの企画名ですが、今回はこの企画告知も兼ねて、発案者の映像学部生にアイデアの背景や企業連携プログラムの授業の様子などについてインタビューしました!

 

~この企画の発案者、武内克樹さん(映像学部3回生)に伺いました~


・まず、なぜ「企業連携プログラム」でこの京都ヒストリカ国際映画祭との連携プログラムを受講しようと思ったのですか?

―元々自分は映画に関わる仕事、それは作り手としてだけではなく、配給・興行など広い業種を含めて関わりたいと思って映像学部に来ました。授業のシラバスを読んだとき、「映画祭の運営に主体的に関われる」という点に非常にひかれました。


・この授業はどんな感じでおこなわれるのですか?

―学生に「歴史映画の映画祭でやる企画」というテーマが与えられて、それぞれがそのテーマに沿って持ち時間だいたい10分でプレゼンをおこないます。僕が実は「禁断の恋」をテーマにした上映会をやりたいとプレゼンしたのですが、結果この企画が通って、その企画を練り上げていくにあたって、更にそこからクラスを3つのグループに分けて、「禁断の恋」というテーマで具体的にどういったものをどういったコンセプトでやるのかということをそれぞれのグループで考えました。そこで出たいろんなアイデアを組み合わせて、今回のような形になりました。映画祭の事務局の方々からもいろんな意見やアドバイスをいただきながらも、学生同士アイデアを出し合い、具体化していくといった感じの流れですね。


・武内くんが「禁断の恋」と発想したことにすごく驚きました

―それはプレゼンでも皆からつっこまれました(笑)昨今「不倫ネタ」がメディアですごく取りざたされていますが、こういったネタは歴史を紐解くと例えばシェイクスピアとか、源氏物語とか、いつの時代にも人の心を引きつけていることがわかります。なぜ、人はこんなにも社会的に「悪」とされている行為やその現象に惹かれ、また絶えることがないのか。そんな風に考えてこの企画を発案しました。プレゼンでは一定の手ごたえはありましたが、まさか選ばれるとは思っていませんでした。


・今回は「大正ロマン」が一つのキーワードになっています

―これは「禁断の恋」からどんな企画に落とし込むかというコンペを3グループに分かれてやったときに出てきた案でした。そこから色々と調べてみると面白くて、大正時代は思想的にも文化的にも近代化が進み、幕末から明治にかけて吸収した西洋の文化を日本独自の文化として形成し直していて、非常に魅力的なものなんですまた、女性という観点に着目すると、この時代は武家制度の名残も薄れ、女性が徐々に社会に進出してきた時代です。しかし、そこから戦争が始まって、再び女性が社会で活躍することができなくなった。そして、戦後から現代。男女平等参画社会を実現しつつある今と比較してみると、大正時代は時代的な流れとして似通った点があるのではないかという話になりました。

 この映画祭は「ヒストリカ」つまり、時代・歴史をコンセプトとしたイベントなので、この大正という時代を舞台とした「春の雪」を上映することで私たちのテーマ「禁断の恋」と「大正ロマン」の世界観を共有していきたいと思いました。

 

・最後にメッセージをお願いします。

―自分ひとりじゃなく、いろんな人の観点が集まったおもしろい企画になっていると思います!映画も、「禁断の恋」のほかに大正時代の文化的な背景だったり、建築物やファッションといった文化そのものにも注目してもらえると嬉しいです。

 

『春の雪』2005年、行定勲監督)は、大正時代の華族制度の中で「禁断の恋」に苦しむ男女を描いた作品。イベント当日は、この作品上映とともに、「日本モダンガール協會」の代表を務める淺井カヨさんをお迎えして、大正時代の文化的背景やその時代の恋愛観などについて現代と比較するトークショーもおこないます。淺井さんは、自身の生活に大正時代の文化を取り入れていらっしゃる方で、ファッションや言葉遣いまで徹底しているほどなので、当時の文化について、凄くコアな話が聞けるのではないでしょうか!?

 

興味のある方、是非ご参加ください!

 

京都ヒストリカ国際映画祭 産学連携企画「時代を彩る禁断の恋」

日時:11月11日(金)18:00~

場所:京都文化博物館 3Fフィルムシアター

詳細:http://www.historica-kyoto.com/


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