EIZO NEWS

2025.10.09

特殊講義(専門Ⅰ)ハリウッド映画におけるCG史 企業訪問レポート


映像学部の授業 特殊講義(専門Ⅰ)ハリウッド映画におけるCG史 で、2025年9月10日~9月18日にアメリカにて企業訪問、エンターテインメント研修を行いました。

新型コロナウイルス、そして円安、燃油サーチャージの高騰により2020年度より開講できていなかったのですが、今年久しぶり開講することができました。

授業は、近代ハリウッド映画において、CGがどのように発展してきたかを学ぶ授業です。CGそのものの発展史について学ぶほか、ハリウッドのCG制作会社の歴史と活躍についても学ぶ事前授業を経て、最終的には実際にハリウッドを訪れることにより、学内の講義のみでは習得し得ない、最新のCG映画制作状況の実態、およびそれにかかわる人材育成現場の実態について学習します。

4回生4名、2回生12名で参加した本授業。
本レポートでは、アメリカでの様子を少しにはなりますが皆様にお届けしたいと思います!!!
※本科目は、2025年度のカリキュラムです。2026年度の実施については、受講者数、社会情勢によって開講されない場合があります。および研修内容についても変更される場合があります。


DAY1 伊丹空港から、ロサンゼルス空港まで。そしてSony Pictures Studio Tour!

成田空港を9月10日17:00に出発をし、日付変更線を通り越し、ロサンゼルス空港には9月10日11:00に到着。
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伊丹空港での様子

飛行機では、授業担当者である北原先生に必ず寝るようにとの教えがあったのですが、機内食、機内コンテンツ、そしてアメリカへのワクワク感や緊張で眠れなかった学生もいました・・
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無事ロサンゼルス空港に到着

バスから、マリーナデルレイを車窓見学し、昼食はサンタモニカで!という予定だったのですが、
入国審査にあまりに時間がかかってしまった関係で、サンタモニカは断念。

そして、最初の目的地Sony Pictures Studio Tourへ
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スタッフの案内を受けながら、スタジオツアーへ。
映画で実際に使用された衣装が飾られていたり、スタジオの数、規模に驚きました。

アフレコルームやフォーリールームなど、映像学部の施設にあるものと似通った設備があり、より感動している学生もいました。

Sony Pictures Studio Tourの後は、チャイニーズシアターへ。
ハリウッド俳優の手形や、遠目に見えるハリウッドサインを見ながらハリウッドを感じるひと時となりました。

DAY2 企業訪問三昧 The Third Floor ・ DreamWorks Animation Studios ・ BangZoom!

2日目は3社の企業に訪問しました。

「The Third Floor」:視覚効果、ビジュアライゼーション、ストーリーテリングを専門とする会社。
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コロナの影響で、リモートワークが進み実際にオフィスにきて仕事をされている方はほとんどいなかったのですが、創設者であるChristopher Edwardsさんのお話を聞き、質疑応答の時間を設けていただきました。
Pre Visualization(通称:プレビズ)の制作の説明を聞き、The Third Floorでプレビズがどのように制作されているか、プレビズにどのような価値があるのかについて勉強することができました。
「高いクオリティを作らなければならないと思うのではなく、ワクワクして楽しむ気持ちをはぐくみ、アイデアを大切にすることがいい作品を作る」という創設者の方のお話に一同刺激を受けました。


「DreamWorks Animation Studios」:3DCGアニメーション制作会社。
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DreamWorks Animation Studiosで働いている日本人のスタッフの方に、スタジオ内の説明やを受け、座談会の機会を設けていただきました。
座談会では、各部署の方がどのような仕事をしているのか、作品で使用されていた3DCGの技術を伺いました。今回の研修では、CG制作について学び始めたばかりである2回生も多くいたため、今後CG制作を学ぶ上で意識する点を教えていただくことができました。

「Bang Zoom!」:ADRの録音制作を主とし、日本のアニメ作品の英語版の制作を手掛ける制作会社。
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実際に使用されているスタジオを見学し、レコーディングや編集の様子を見たり、体験することができました。日本の作品を英語版にする際の工夫などを作業を見ながら教えていただくことができ、リアルな仕事風景を感じることができました。


DAY3 企業訪問二社 Digital Domain・ Walt Disney Animation、アカデミー博物館

3日目は、企業訪問を2社、アカデミー博物館の見学を行いました。

「Digital Domain」:VFXの制作会社。
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施設を見学し、日本人スタッフの方の説明を受け、質疑応答の機会を設けていただきました。
前のめりでたくさん質問する学生。本当にたくさんの質問に答えてくださり、ありがとうございました。
そして企業の中には、これまで携わってきた数々の有名作品のポスター。
「誰も見たことがない新しい表現を作り出せるのは人間だけである。」というお話が学生のモチベーションとなりました。

「Walt Disney Animation」:アニメーション制作会社。
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作品を制作する際に、どのようなステップを踏んでいるかについてお聞きすることができました。
社員の方たちの作品を作るための姿勢に感銘を受けました。

※企業訪問について、もう少し詳細にお伝えしたいのですが、未公開のプロジェクトも手掛けられていることから、写真撮影、説明の詳細の掲載は固く禁じられています。


企業訪問を終え、アカデミー博物館へ
アカデミー博物館は、2021年にアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスに開館した映画博物館。実際の映画に使われた衣装、オスカー像が飾られていました。
実際に授業で習った、キネトスコープなどを見て体験できて面白かった!という感想もあがりました。

DAY4~DAY7 エンターテインメント研修
各体験ごとに、どのような点が工夫されているのか、体験者が楽しいと思うポイントはどこか?
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また、事前授業で学んだ「空気遠近法」に注目しながらアメリカの壮大な景色を観察しました。
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濃密な時間を過ごした本授業!
授業を終えた学生の感想は以下のようなものがあがりました。
受講生の皆さん、お疲れさまでした!

・10時間でアメリカに行けるなんて近いと感じ、世界へのハードルが下がったと感じた
・新しい景色をみることができ、日本の魅力を再確認することができた
・毎日のデイリーレポートを書くことで、思ったこと考えたことを書き留めておく習慣がついた
・クリエーターとしての考え方、ものの見方を学ぶことができた
・自分の就職先をアメリカにしたいと思った
・刺激とモチベーションを得ることができた
・街の景観や人々の様子にあらわれる土地らしさを感じることができた
・今後の作品制作や将来に進む道の選択にかかわる貴重な経験ができた


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