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12.06

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2021

黒川ゼミがWEST論文大会で優秀賞を受賞しました!

20211127日~28日に大学間対抗の論文大会であるWEST論文大会がZoomで開催され、黒川ゼミ3回生のチーム(西村 卓真、澤田 陸央、東 和樹、渡辺 羽瑠)が優秀賞を受賞しました。

 優秀賞は、全国から約100チームが報告を行うなか、1127日の予選に引き続き、上位5チームを対象に実施された28日の決勝戦で最優秀賞と優秀賞が審査されたものです。WEST論文大会は、現状分析、先行研究及び本稿の位置づけ、理論・分析、政策提言の4つの章からなり、そのレベルは非常に高く、上位チームでは、その分量も5070ページにも達する意欲作となります。審査は大学教授と大阪府の職員から構成される審査委員により詳細な評価項目に従い、論文の内容、形式、政策提言の現実性、プレゼンテーション能力などが総合的に評価されます。そのため、タイムリーな課題分析と政策提言が必要です。強豪他大学が全国から競うなか、本学からの優秀賞受賞は4年ぶりになりました。

黒川ゼミで優秀賞を受賞した論文のテーマは「治水ダム建設に対する賛否態度形成に資する要因分析 -市民による治水政策検討の場への積極的参加を目指して-」です。今回のテーマは、近年の豪雨災害の甚大化のなか、ダム建設による治水効果が見直されることに着目し、その賛否態度を具体的事例で研究対象としたものです。大戸(だいど)川は、甲賀市信楽に源を発し、大津市を経て瀬田川に直接流入する全長約38Kmの河川で、京都府、大阪府を流れる淀川水系のひとつです。大戸川の流れは「水七合に砂三合」といわれるほど、土砂災害、洪水の災害を流域にもたらしてきました。昭和28年(1953)には死者44名、平成28年(2013)には浸水戸数60戸の被害を出しています。そのため、大戸ダムの建設が検討され、対象地区の住民の移転などが行われました。

 しかし、2008年に当時の京都、滋賀、大阪、三重の関係4府県知事が「優先順位が低い」と当面の建設中止を求める意見をまとめ、国が2009年に事業凍結を決定しました。しかし、滋賀県の三日月大造知事が2019年、一転して建設推進を表明すると、近年の洪水災害の甚大化から関係自治体もそれに同意し、現在建設再開に向かって事業が進んでいます。そこでこの研究は、ダム建設に対する賛否態度がどのように形成されるか、八ッ場ダムや球磨川の事例などの事例研究を踏まえ、アンケート調査も含め、賛否態度がどのように形成されるかを検討し、住民への丁寧な説明が重要であることを政策提言しているものです。

211206kurokawazemi 
※写真撮影時のみマスクを外しています

(参考)

WEST論文大会のHP https://west-univ.com/index.html

2021年度  最優秀賞:大阪大学
    優秀賞:立命館大学、千葉大学、龍谷大学、山口大学

西村 卓真(黒川ゼミ3回生)

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