立命館大学経済学部、経済学研究科を卒業・修了される皆さんへ

　この春立命館大学経済学部・研究科を卒業、修了し、社会へ巣立たれる皆さん、ご卒業おめでとうございます。経済学部の教職員一同を代表して心からお祝い申し上げます。
　卒業式・学位授与式は皆さんの晴れの舞台であり心から皆で喜び合うべきものです。しかしながら今年度の卒業式・学位授与式は新型コロナウイルスへの感染防止を徹底しつつ挙行しなければならないことから、保護者の方や後輩たちには参加を見合わせてもらい、かつ短時間で簡素なものとせざるを得ませんでした。それでも、厳しい状況を乗り越えて、皆さんの門出をともに喜べることを大変うれしく思っています。
　この１年間、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、皆さんの大学生活は一変し、慣れないオンラインでの授業、課外活動の自粛、進路・就職活動での困難など、皆さんは様々な制約や困難に直面してこられたことと思います。そうした困難な中にありながら、自らの進路を切り開き、本学の卒業・修了を勝ち取られた皆さんに、改めて敬服の意を表します。
　現在私たちは、社会総体の存続のために個人の自由が制約されるという異例の事態にあり、具体的な打開への道は未だ前途遼遠です。そうした今だからこそ、ひとりひとりが身近な他者や社会のことを真剣に考え配慮する、そうした努力によってこそ自由で闊達なキャンパスライフは戻ってくるのだろうと思います。同時に卒業生の皆さんには、コロナ禍での１年間も含め在学時代に培った力に自信をもってこの世界的な難局に真摯に向き合ってほしいと切に願っています。
　立命館大学はよくもわるくも「面倒見の良い」大学だと私たちは思っています。ですから、皆さんが晴れて経済学部を巣立たれたからといってそれで皆さんとの関係が終わるわけではありません。立命館大学経済学部は卒業生の皆さんの人生を支援し、いつでも気軽に戻ってくることのできるセーフ・ハーバーでありたいと思いますし、そうあり続けるよう教職員一同努力してまいります。同時に、卒業された皆さんは本日から立命館の校友であり経済学部の同窓生です。校友・同窓生という新たな立場から、後輩たち在学生や私たち教職員を叱咤激励いただければ大変ありがたく思います。
　現在の難局を乗り越えて、大いに成長した皆さんと近いうちに再会できることを楽しみにしています。
　卒業おめでとう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2021年3月22日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　立命館大学　経済学部長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　河音　琢郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　立命館大学　経済学研究科長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　松本　朗