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TOPICS & EVENTS

07.01

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2021

G-ALPs企画「ウォーターエイド・ジャパンが目指す途上国支援と国際NGOでのキャリア形成」が開催されました

 6月10日(木)の4限に、基礎演習の授業の一環として、G-ALPs(Global and Active Learning Programs)企画,「ウォーターエイドジャパンが目指す途上国支援と国際NGOでのキャリア形成」がZoomのオンラインミーティングで開催されました。210701galps 1

 この企画では、ウォーターエイドジャパン*¹の高橋様、田川様をお招きし、活動内容を紹介していただき、更にお二人の国際キャリアについてご講演いただきました。企画はオンラインで実施され、一回生を中心として250名を超える参加があり、大盛況となりました。210701galps 2

 初めに、高橋様より、現在の世界の開発途上国の水をめぐる状況や、ウォーターエイドの支援活動について、豊富な写真や図解、具体的な事例と共にお話しいただきました。

 日本では普段、蛇口をひねればきれいな水が出てきて、清潔なトイレを使うことが当たり前です。しかし、開発途上国では、そもそも清潔な水を手に入れることが難しかったり、適切なトイレを利用できなかったりする人々が多数存在します。生活に必要な水を手に入れるためには、水汲みなどの膨大な労力が欠かせないため、子どもが学校での勉強を諦めざるをえない場合もあるとのことでした。

 また、手洗い場や適切なトイレなどの衛生施設が整備されていない地域も多く、住民が危険で不衛生な場所で用を足さなければならなかったり、感染症が広がったりしてしまいます。こうした状況に対し、ウォーターエイドは、現地の状況分析に基づいて支援計画を立案し、現地のニーズに合った低コストの技術供与、住民の知識や理解を深めるための啓蒙活動、継続的な管理運営のための政府や地域との連携など、様々なツールを通じて総合的な支援活動を行っているとのことでした。210701galps 3

 次に、立命館大学国際関係学部の卒業生でもある田川様より、ご自身の学生時代とキャリアについてお話しいただきました。田川様は大学時代、カンボジアやケニアの農村部で、衛生講習やトイレ建設などのボランティア活動を経験され、国際協力への関心を深められました。大手家具企業を経て、本年よりウォーターエイドジャパンに勤務を開始され、支援者サービスや広報、人事労務やイベント業務など、幅広い業務に携わられています。

 最後に、学生時代には、行動して視野を広げることや、自分と向き合うことを通じて、「これだけは譲れないもの」をみつけることが大切だという、アドバイスをいただきました。210701galps 4

 講演終了後、質疑応答を行いました。参加者からは、「支援の仕方によっては途上国が依存してしまうのではないか」「日本にいると途上国の現状が遠く感じられ、当事者意識を持てなくなってしまうがどうすべきか」「将来国際協力の仕事に就くために大切なことは何か」など、たくさんの質問が寄せられました。各質問について、高橋様と田川様より、具体的な事例を交えてご説明をいただき、学生にできる支援活動や、学生時代の過ごし方などについて助言をいただきました。

 講演終了後のアンケート(抜粋)では、「現在、世界人口の約10人に1人がきれいな水を利用することができないということなど、私が想像していたよりも世界の水問題は深刻な状況にあるということが非常に印象に残っています。」や、「自分が本当にやりたかったことを再確認できたように感じる。大学での活動が今後の自分にとって大切だと知ったのでこれから国際的な活動に関わっていきたいと思う。」など、今回の講演を通し、自身の意識に変化があったという意見が見られました。また、その他のクラスメイトが積極的に質問をされている様子を見て、「大学一年生である私はまだ私自身のことでいっぱいいっぱいであるのに対し、すでに発展途上国にいったことのある質問者や、高校の頃から国際関係に携わっている意識の高い人がいて、とてもいい刺激になり、私も夢に向かって頑張ろうと思いました。」という意見も見られました。

 本ホームページのニュースでは、引き続き多様なG-ALPs企画について紹介いたしますので、ぜひご覧ください。 


<注釈>*¹ウォーターエイドとは:

「すべての人々が清潔な水と衛生を利用できる世界」をビジョンに掲げて活動する水・衛生専門の国際NGO。日本の水・衛生分野の知見と日本からの支援を世界の水・衛生問題の解決に役立てるため、日本では2013年に設立された。

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