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08.27

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2024

経済学部生160名で合同書評会を実施

 2024711日に立命館大学経済学部の基礎演習を受講する1回生約160名が集まり,2つの教室に別れて合同書評会を実施しました。1回生向けの小集団教育科目である基礎演習は約30名を1クラスとし,大学の本格的な学修に備えて,論文やレポートの書き方を集団で学ぶことを目的の一つとしています。今年の4月以降,基礎演習の6つのクラス(経済学部全体では20クラス前後)では,数名ごとのチームで,新書の概要をまとめ,他者に向けて報告することをやってきました。
 11日に発表した6つのチームの報告タイトルまたは書名は次のようです。学生自身が選んだタイトルですが,結果として,学生の幅ひろい関心に沿った社会問題や現象を取り上げた良書ばかりとなりました。

大橋陽ゼミ
鈴木達治郎著(2017)『核兵器と原発 日本が抱える「核」のジレンマ』,講談社。

河音琢郎ゼミ
濱田武士著(2016)『魚と日本人:食と職の経済学』,岩波書店。

高屋和子ゼミ
斎藤淳子著(2023)『シン・中国人』,筑摩書房。

篠田剛ゼミ
川北稔著(1996)『砂糖の世界史』,岩波書店。

橋本貴彦ゼミ
鳥飼玖美子著 (2022)『やっぱり英語をやりたい』,幻冬舎

松本朗ゼミ
川人博著(2014)『過労自殺:第2版』,岩波書店。

当日の様子ですが,以下の写真をご覧ください。
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 参加した学生の感想ですが,「あまり高校以前ではしないような良い体験だった」,「各クラスから最も優秀な発表として選ばれただけあって全てレベルの高い発表だった」,「先行研究と読んだ本を比較していた班が研究に対する熱があってとてもいいと思いました。とても分かりやすかったし,納得も,先行研究がないときより全然違いました。ほかのクラスのやり方は私たちとは全然ちがって,このことを知ることができる機会がいただけてよかったです」,「質問のレベルが高いと感じた。これからプレゼンをする機会には質問対策をしっかりしたいと思った」というものでした。参加者は様々な面で刺激を受けたようです。

 基礎演習のもう一つの目的は,他者に自らの意見を「伝える」ことです。チームごとで工夫を凝らした発表資料やプレゼンは,聞く人を引きつける力をもっていたと思います。一方で,他のチームからの質問への回答は,やや苦戦しているように感じました。今後,1回生の学生たちは,経済学や社会科学の分析手法を学び,多くの社会問題や現象を説明できる力をつけていくことになるはずです。今後のかれらの学習成果が非常に楽しみです。

橋本貴彦記(立命館大学経済学部・教授)

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