みなさまからのメッセージ

ご支援者インタビュー

立命館学園は、校友(卒業生)、企業、父母はじめ多方面の方々からご支援を得て運営しています。このページでは、学園の教育・研究充実のために、ご支援くださっている方々をご紹介します。

第21回


向峠 仁志(むかいとうげ ひとし) 氏

向峠 仁志(むかいとうげ ひとし)

2001年 法学部 卒業/2003年 法学研究科 卒業   金沢あおば法律事務所 弁護士
第21回は、向峠 仁志さんにお話を伺いました。

立命館入学にまつわるエピソード

:立命館への進学を目指された理由やきっかけなどをお教えください。

向峠(敬称略) 父と叔父が立命館大学法学部のOBであったこともあり、早くから立命館大学を進学先の一つとして考えていました。
父たちの時代は、学生紛争真っ盛りの頃だったようです。

ただ、その中でも、「学生のやりたいことに対して寛容で、学問に関しても名だたる先生方の講義を受けることができた素晴らしい環境だった」という話を聞いていました。

また、立命館大学の「エクステンションセンター(*1)」における資格取得に向けた取組みは、当時、全国的にも画期的なものでした。
私は「せっかくなら弁護士を目指してみてはどうか」という父の言葉をきっかけに、弁護士に興味を持ち、高校生の頃には明確に志望するようになっていたのですが、この立命館大学の取組みは、私にとってかなり大きな動機付けとなりました。
結局、地元の国立大学にも合格しましたが、立命館大学の合格発表当日に京都市内で物件を探していました(笑)。

*1「エクステンションセンター」・・・
資格取得や難関試験合格を目指す学生のために、学習サポートやその後のキャリアを見据えた進路・就職支援を行う機関。現在、立命館大学では、公務員試験(主に国家公務員採用総合職試験)・公認会計士試験・司法試験を難関試験として位置づけ様々な支援を行っています。

 https://www.ritsumei.ac.jp/extension/

学生生活にまつわるエピソード

:どのような学生生活を送られたかお教えください。

向峠 入学後も父から聞いていた大学の様子に変わりはなく、非常に充実した日々でした。
大学1回生の時から弁護士資格取得を意識して、エクステンションセンターの講座を週2~3日受講していました。
また、「法友会」という他大学との法律討論会に参加するサークルに所属していましたので、日々、忙しく活動していました。
大学院時代は、基礎演習クラスのTA*2)をしていたこともあり、後輩に教える楽しさも覚えました。
当時の勉強仲間やサークルの同級生や後輩とは、今でも旅行をしたり食事をしたりと、交流が継続しています。

大学から大学院に進学し、研究する楽しさも経験することができました。
2年間の短い期間でしたが、博士課程前期を修了する際に作成した研究論文は、『立命館法政論集』という論文集の創刊号に掲載していただきました。
大学の公式論集であるためか、実務家になった後も「論文、読みましたよ」と言われることがあり、そういうときは嬉しく感じます。
父は学生当時、経済的理由などで大学院に進学できなかったという思いがあったようです。私が大学院で学ぶことに対して、厳しくも心強く後押ししてくれたことに、今でも感謝しています。

  *2「TATeaching Assistant ティーチングアシスタント)」・・・本学の授業や教学活動をサポートする大学院学生。


法友会 送別会の様子

ご卒業後のエピソード

:これまでのご経歴および現在のお仕事についてお教えください。

向峠 私は、いわゆるロースクールの第1期修了生です。
弁護士の資格を取得した後は地元の石川県に戻り、弁護士業務は現在で8年目となります。
地元での弁護士業務は、離婚・相続などの家族の問題、パワハラ・解雇などの労働問題、債務整理・破産など金銭問題、交通事故など、日常生活に潜む様々な問題を受任しております。

2014年4月には独立開業し、さらに様々な案件を受けることが増えました。
職務内容は、決して楽しいことばかりではありませんが、依頼者から「相談して良かった」と言ってもらえると、非常にやりがいを感じますね。

:ご卒業後の立命館とのつながりについてお教えください。

向峠 結婚する際に、たまたま立ち寄ったインテリアショップのオーナーが、産業社会学部出身の校友の方でした。
石川県では、同窓会総会(年1回)と、例会(偶数月)が開催されていますが、その方に例会に参加することを勧められ、それ以降、毎回参加するようになりました。
実は、例会に初めて参加した後、すぐに父を誘いました。

世代が違うと話しかけづらいこともありますが、父と子で参加することで、色々な世代の方が声をかけてくださり交遊の幅が広がります。様々な年代の、様々な職種の方とのお付き合いが増え、今ではいつも父子で例会に参加しています。
同じ立命館大学の校友ということで、グッと距離感は縮まります。「今までは別の弁護士に依頼していたけど、せっかくなので是非とも相談したい」という機会も増えました。そこからさらに様々な交流が増えますので、仕事の幅も広がっています。校友には、非常に助けられています。

ご支援について

:立命館(未来人財育成基金)にご支援くださった「きっかけ」を教えてください。

向峠 私は、学生時代に、父母教育後援会からの奨学金や松本仁介特別奨励金(*3)をいただくことができました。おかげで自分の勉学に専念できたことに非常に恩義を感じ、将来、何かのかたちで恩返しができればと考えておりました。
石川県校友会の例会では、「未来人財育成基金」の趣旨説明と活動状況の報告、寄付の協力依頼が毎回あります。その際の「皆さんで、ゆるくながく母校を応援しましょう」という掛け声に賛同し、20134月から寄付を開始しました。

石川県校友会には、フェイスブックページがあります。例会のお酒の勢いで寄付を開始し、「最年少の僕が開始したから、皆さんも寄付しましょう」と書き込んだ記憶があります(笑)。

*3「松本仁介特別奨励金」・・・
本学の校友である故・松本仁介様(法学部1941年卒)のご寄付を基金とした奨学金。エクステンションセンターの講座を受講し、成績・人物ともに優秀な学生を支援することを目的として、1994年度から2003年度まで設けられた。

      2001年度 松本仁介奨励賞授与式で目録を受け取る向峠様

:今の立命館や学生(後輩たち)にメッセージをお願いします。

向峠 今から振り返ると、学生生活はあっという間だったと思います。
立命館は、全国から多彩な方が集まっています。これほどまでに色々な経験ができる環境は貴重です。学生生活では、早いうちに、自分のやりたいことや打ち込めることを見つけて、是非とも意義のあるものにしていただければと、切に願います。

(掲載日:2015年2月6月)

向峠 仁志(むかいとうげ ひとし)様のインタビューを終えて