みなさまからのメッセージ

ご支援者インタビュー

立命館学園は、校友(卒業生)、企業、父母はじめ多方面の方々からご支援を得て運営しています。このページでは、学園の教育・研究充実のために、ご支援くださっている方々をご紹介します。

第4回


雪田 倫代 (ゆきた ともよ) 氏

雪田 倫代 (ゆきた ともよ)

2010年 文学部卒業  奄美市教育委員会 学校教育課
第4回は、雪田 倫代様にお話を伺ってきました。

立命館入学にまつわるエピソード

Q:立命館に入学された理由を教えてください。

 雪田(敬称略) 大好きな日本の歴史と文化に溢れる京都で日本文学を学びたいと思っていました。数ある大学のなかでも全国から様々な人が集まって学んでいること、キャンパスが歴史ある名所に囲まれていることなど、4年間を充実して過ごせる環境だと思い、立命館大学への進学を決めました。

 

Q:京都での生活はいかがでしたか。

 雪田 生活文化の違いには毎日驚かされました。時間の流れ、食べ物、言葉、生活の色んなところに奄美との違いを感じました。たとえば、桜の色が異なるなど、当たり前と思っていたことが違って少しショックでした(※1)。毎日が新しいことの発見で、京都に来て良かったと思いました。

 歴史が好きなので、蛤御門や池田屋跡など史跡を中心に存分に見てまわりました。下宿は聚楽第(※2)の跡地と少しだけ重なっているというだけで、感激して決めてしまいました(笑)。

※1 ソメイヨシノは奄美では主ではなく、緋寒桜が主である
  
「写真:奄美市提供」
 
※2 聚楽第(じゅらくてい)…関白になった豊臣秀吉が政庁兼邸宅として利用していた城のこと。

学生生活にまつわるエピソード 

Q:立命館での最大の思い出はなんでしょう。

 雪田 花崎育代先生のゼミで学べたことです。ゼミでは奄美と文学の両方を学びたいと思い、奄美大島ゆかりの作家・島尾敏雄の文学を卒業論文に選びました。

卒業論文を執筆する際にお世話になった縁もあり、現在はボランティアでNPO法人島尾敏雄顕彰会の理事を務めています。島尾敏雄に関する施設の保存活動や講演会を行うなど、今でも研究活動を続けています。まさに大学の勉強が社会に出て活きることを実感しています。


               (講演会でお話をされる雪田様)

ご卒業後のエピソード   

Q:現在のお仕事内容について教えてください。

雪田 奄美市の職員として教育委員会で働いています。今年は奄美大島本土復帰60周年の節目ということもあり、奄美群島と特産品である大島紬を広めたいという気持ちから「紬美人」という役目も担っています。よろしければホームページをご覧いただけると嬉しいです。

  「本場奄美大島紬協同組合」
 http://www.oshimatsumugi.or.jp


  
  (紬美人として活躍されている姿 「写真:奄美市提供」)

 
Q:卒業後も立命館とのつながりを感じる機会はありますか。

 雪田 奄美には立命館の校友が10人ほどいます。とても親交が深く、鹿児島県庁の支庁長や新聞社の支部長など、本来ならお話しできる機会がないような方々とも「立命館」を縁につながれることは嬉しいですね。幅広い世代や様々な職種の方が集まり、京都の話で盛り上がったり、広小路キャンパスのお話をうかがったり……。これからもこのつながりを大切に深めていきたいと思っています。

 

Q:卒業後、京都にお越しになられたことはありますか。

 雪田 就職した年の冬、懐かしくなって1人で京都に帰りました。自転車を借りて千本今出川や北野白梅町など思い出の通りを走りました。もちろん衣笠キャンパスまで行って、存心館地下食堂でご飯を食べたり、学生時代には買ったことのない立命館グッズも買いました。職場では立命館の卓上カレンダーを使っています。ただ、キーホルダーは恥ずかしくてまだつけていません(笑)。

ご支援にこめた想い 

Q:校友会未来人財育成基金にご支援くださったきっかけや想いを教えてください。

雪田 大学卒業後、校友会のみなさんに公私にわたり本当にお世話になっています。「そういったご恩に何かお返しできることはないか」と思っていたときに、鹿児島県校友会の福元寅典会長や事務局の方から基金の説明を受けたことが支援のきっかけです。校友会未来人財育成基金の「先輩である校友が後輩・母校を支援する」という理念に共感しました。

お話を伺う前は「寄付はお金持ちの人がするものだ」と思っていました。しかし、1000円から誰でもできる気軽さや、インターネットで決済ができるという便利さに背中を押され、想いを行動に移すことができました。母校や恩師・校友の方々への感謝の気持ちを「後輩への支援」という形にする行動が広がっていくことを願っています。

 

Q:今の学生(後輩たち)にメッセージをお願いします。

 雪田 学生時代に勉強したことが、卒業後の生活にこんなに繋がってくるとは私自身思ってもいませんでした。「研究に打ち込むこと」、「一冊でも多くの本を読むこと」を大切に頑張ってください。

(掲載日:2013年8月9日)

雪田 倫代 (ゆきた ともよ)様のインタビューを終えて

「立命館大学で学んだからこそ、今の私がある」という想いがひしひしと伝わってくるインタビューでした。奄美の校友会には、広小路・衣笠・BKC・APU出身がそろっているそうです。雪田様は「将来、茨木キャンパス出身の後輩がくることを考えると心が弾みます」と話してくださいました。そのなかで、ふとおっしゃられた「京都に帰る」という言葉からは、京都そして立命館を第2の故郷として大切に思われているように感じました。