みなさまからのメッセージ

ご支援者インタビュー

立命館学園は、校友(卒業生)、企業、父母はじめ多方面の方々からご支援を得て運営しています。このページでは、学園の教育・研究充実のために、ご支援くださっている方々をご紹介します。

第6回


林 夏音 (はやし なつね) 氏

林 夏音 (はやし なつね)

1999年 国際関係学部卒業  グーグル株式会社 エンタープライズ部門
第6回は、林 夏音様です。

立命館入学にまつわるエピソード

Q:立命館大学国際関係学部に入学された理由を教えてください。

 林(敬称略) 天安門事件・ベルリンの壁崩壊・湾岸戦争と、世界が劇的に変化する子供時代を過ごしてきました。通っていた小学校が「平和教育」に特に力を入れていたこともあり、戦争の歴史について詳しく勉強し、「国際政治」や「平和」に興味を持つようになりました。「なぜ、みんな仲良く生きることができないのか」と根本的な疑問を持ち続け、「大学では本格的に国際関係を学びたい」と強く思うようになりました。
 高校生の時に国際関係学部のパンフレットを読み、「ここで是非勉強したい!」と思い、進学を決めました。


学生生活にまつわるエピソード

Q:立命館での思い出を教えてください。

 林 学生時代、ダンス・中国留学・ゼミ・インターンなど様々な思い出がありますが、立命館大学で出会い、在学中にこの世を去られたお二人の先生が印象に残っております。

 お一人は、一回生の英語のクラスを担当してくださったマイケル・シェラード先生です。シェラード先生は日本に住まれて長く、古きよき武士道の魂をもった日本人以上に日本人らしい先生でした。英語のみならず、国際関係を勉強している私たちが、グローバルに活躍するための心得も教えていただきました。先生は度々、「礼節を重んじ、思いやりや尊敬の念を持って対応すること」と仰っておられました。まさに、日本人として世界と接することの大切さを教えてくださいました。

 もうお一方は、国際政治学・平和学が専門の関寛治先生です。ある日の関先生の講演会では、世界の学者の方も参加されており、英語で行われていました。私は、英語というとアメリカ英語のアクセントで話さなければと無意識に感じていましたが、関先生は全く違いました。アクセントは完全に日本人のアクセントであるにもかかわらず、海外の学者の方々も真剣に聞き、討論し合っていました。その講演会を通じて、伝えたい内容があるかどうかが重要なのであって、発音やアクセントは二の次なんだと感じました。伝える内容があるからこそ、言語というツールを使うのだと気づかせてくれました。
 どちらの先生も、私の考えを変えるきっかけを与えてくださった先生です。



 
          (海外で活動されていたときの林様)

ご卒業後のエピソード

Q:国際関係学部校友会の会長を務められているとのことですが、その活動についてお聞かせください。

 林 同じ学年や前後の学年といった横のつながりがあっても、幅広い世代の人と縦のつながりを持つことは個人ではなかなか難しいと思います。国際関係学部の校友会をきっかけに、校友の皆さんの横と縦のつながりが広げられるように活動してゆければと考えています。
 現在は、毎年一回、隔年で京都と東京で総会とパーティを開催したり、校友の活躍をお伝えする記事などを国際関係学部校友会ホームページなどに掲載したりしております。これからも校友の縦横のつながりを深める活動を実施してきたいですね。




    (レセプションパーティの様子)

ご支援にこめた想い

Q:校友会未来人財育成基金にご支援くださったきっかけや想いを教えてください。

 林 全学校友会の常任幹事会で校友会未来人財育成基金のお話を伺ったことがきっかけです。
 立命館大学に入学したことで、素晴らしい先生と出会ったり、競技ダンスで全日本六位をとったり、中国へ留学をしたり……様々な経験を積ませて頂きました。立命館大学のおかげで今の私があると思っています。大学時代というのは、卒業後の十年、二十年、あるいは亡くなるまでの人生に影響するものだと考えています。後輩の皆さんが大学で色々なものを吸収し、その後の人生に役立てていただけるように、基金を活用していただければと考えております。

 また、「毎月1,000円から、校友みんなで支援する」という趣旨にも共感しました。寄付はお金持ちの方が出すイメージがありましたが、少額から申し込めるこの仕組みであれば、誰でも基金に参加することが可能です。こういう形で校友が後輩のみなさんに貢献してゆけると考えると素敵ですね。



    (総会で挨拶をされている林様


Q:支援の輪は、どのように広まっていくと思いますか?


 林 校友それぞれのつながりが大切だと考えます。私には、国際関係学部の卒業生やゼミなどの友人がいます。一人一人に趣旨を伝えて賛同してもらい、その友人からまたつなげてゆけるのではないかと思います。知り合いが寄付をしているなら、自分もやろうかなと思う人は、きっとたくさんいるのではないでしょうか。そうしたつながりが支援の輪を広めるために必要なことだと思うので、国際関係学部の校友会長としても、一人の校友としても、地道に伝えてゆければと思います。



Q:今の学生(後輩たち)にメッセージをお願いします。


 林 私の好きな言葉をお伝えします。

 「子曰、知之者不如好之者、好之者不如樂之者。」
 子曰わく、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。
 
 自分が面白いと思うことを突き詰めて、好きになって、更に楽しむレベルになれると良いのではないかと思います。
また、様々な事柄に対して、少しずつ好きになって楽しめるようになるスキルがあると、自分の幅を広げるきっかけになります。好きなことは更に楽しみ、他のことも少しでも楽しめるようになれるようにしたいなと私も日々考えています。後輩の皆さんも是非様々なことを楽しんでください。
 

 

(掲載日:2013年11月1日)

林 夏音 (はやし なつね)様のインタビューを終えて

インターナショナルハウス・交換留学・外務省外郭団体へのインターンなど様々な経験があるなかで、印象に残ったこととして、お二人の先生を挙げられました。目をうるせながらお話くださり、お話を終えて懐かしく微笑まれる林様の姿に、先生に対する想いの深さを感じました。
林様の活躍の場は世界へと広がっていますが、原点は京都・立命館での経験にあることを教えていただきました。