#Graduates
小森 良博
2023年度卒
ジョージタウン大学 エドマンド・A・ウォルシュ外交政策大学院 外交学修士プログラム
graduate schools enrollment
2025/03/27
私は中国と日本で育ち、さまざまな海外経験を通じて、世界がいかに密接に結びついているかを実感してきました。立命館大学(RU)とオーストラリア国立大学(ANU)での学部生時代には、世界規模の危機が各国の社会に及ぼす影響について学びましたが、ここでの経験が、公共サービスの道に進もうという私の決意を一層強くするきっかけになりました。より専門的な知識と分析力を身につけるため、国際関係での大学院進学を考えた際、外交学修士(MSFS)プログラムがこの分野で最も優れたプログラムであることを知り、迷わず志望しました。
大学院では、国際開発のなかでも経済開発を専攻しています。RUとANUで受けた授業や、実践的なインターンシップを通じて、分析力と研究技能が大きく向上しました。また、学部生時代に培った国際関係の知識やプレゼンテーション能力も、大学院での学びにおける礎となっています。デュアル・ディグリー・プログラムの4年間では、専門知識を深められただけでなく、複雑な国際問題に取り組むために必要となる分野横断的な視点も身につけることができました。
RUとANUで2つの学位を取得するまでの道のりを振り返ると、このデュアル・ディグリー・プログラムを通じて得られた学びと人間的な成長の機会に、心から感謝の気持ちでいっぱいになります。幅広い分野を学び、さらに心から情熱を捧げられる国際関係という学問にも出会うことができました。
RUでの1・2回生では、歴史や政治学、経済学から、アルゴリズムのような専門的な科目まで、実にさまざまな授業を受講しました。この分野横断的な基礎教育を通じて、物事を分析的に考える力が養われ、新しい分野にも柔軟に対応できるようになり、さまざまな学問分野に興味を持ちました。その後、ANUでの国際関係に特化したカリキュラムでの学びは、世界の問題に対する私の関心と見事に一致しました。ANUでの学びを通じて、国際関係や政策立案への理解が深まり、大学院進学を決意しました。GLAのデュアル・ディグリー・プログラムは、私の研究の方向性を決める上で大きな転機となり、公共サービスや国際政策の分野で意義のあるキャリアを築くために必要な知識と洞察力を与えてくれました。
最も大きな転機となった経験は、オーストラリア国際問題研究所(AIIA)でのインターンシップです。ナショナルオフィスのリサーチインターンとして、私は2022年のAIIA全国会議の運営に携わり、政策立案者や研究者、実務家の方々と直接やり取りしながら、世界が直面する重要な課題を議論する機会を得ました。影響力のあるイベントを成功させるために、他のインターンやスタッフと協力する中で、イベント運営力やコミュニケーション力を向上させることができました。
さらにイベント運営に加えて、私は中国の海外人材誘致政策についても調査し、“Winning Hearts and Minds: The PRC’s Efforts to Attract Scientific Talent”というレポート発表に貢献しました。この経験は、リサーチ力や分析力を向上できただけでなく、政策分析を実践的に学ぶ貴重な機会となりました。
AIIAのインターンシップは、私の学生生活にとって大きな意味を持つ出来事でした。教室で学んだ理論を実践で活かせただけでなく、国際関係分野への情熱を一層深めるきっかけとなりました。批判的思考、研究手法、効果的なコミュニケーションの取り方など、このインターンシップで身につけた実務スキルは、大学院での学び、そしてこれからのキャリアにおいても、大きな力になると確信しています。