心理プラスな人(修了生メッセージ)

2023

職場の心理的安全性について考え、社員が生き生きと働ける環境づくりを実現したい。

松本 裕美 さん
人間科学研究科 博士課程前期課程1回生

パナソニック ホームズ株式会社 勤務

松本さんが人間科学研究科に入った経緯を教えてください。

今の会社に就職して17年、人事畑ひと筋で歩んできました。新卒採用や人材育成の業務に携わり、人の成長を間近で見る機会に恵まれたため、仕事に大きなやりがいを感じてきました。一方では、一人で悩みを抱えたり、離職を選択する社員の姿を見て、悩みを抱えた人にどのように寄り添えるのだろうかと考えるようになり、産業カウンセラーの資格などを取得しました。また、以前は出張で飛び回る日々を送っていましたが、コロナ禍以降、仕事の仕方やコミュニケーションの仕方が大きく変わったという環境変化もあり、自身の視野を広げ、視座を高めるため、大学院への進学を決意しました。その中で臨床心理学をコアとした人間科学が学べる立命館大学大学院人間科学研究科に入学しました。


どんなことを研究しているのですか?

指導教員である森岡 正芳先生のもと、「若年・中堅層社員の心理的安全性」というテーマで研究をしています。一人ひとりの社員が心理的な安全性を確保した上で、パフォーマンスを上げるためには、上司・部下の間でどのような関係性が必要であるかについて研究をしています。職場でアンケートを取ったり、上司、部下の両方から話を聞いたりしながら、よりよい環境を作るための方法を考えています。

ひと昔前は仕事一筋でがむしゃらに働くビジネスパーソンが評価される風潮がありましたが、今は時代も変わり、一人ひとりが仕事を通して、生き生きと働きながら豊かな人生を歩むことが大切だと考えられています。

こういったことからも、企業・職場は社員の働く環境を整備する必要があります。私は社員の心理的安全性という角度からこの問題に切り込んで、働きやすい職場づくりに貢献したいと考えています。


これから入学する人にメッセージをお願いします。

これまで仕事一筋であった私にとって、大学院への進学はいろいろな意味で大きな挑戦でした。仕事と学業の両立は容易いことではありませんが、会社のさまざまな制度を活用させてもらいながら学べることのありがたさを感じています。
また、人間科学研究科は社会人にも開かれた大学院・研究科ですし、先生方・学生課の方も親身に学生の相談にのって下さるため、働きながらでも学べる環境が整っていると感じています。挑戦するまでは迷い、悩むこともたくさんありましたが、今は挑戦して本当に良かったと感じています。

私自身は、できない理由に悩み続けるより、できる方法を考え、行動することにより、未来は開けると考えています。一緒に頑張りましょう。


(Profile)

追手門学院大学 人間学部(現・社会学部)を卒業後、現職へ。以来17年にわたって、人事部門で新卒採用や人材開発に携わり、現在は人事制度の企画等を担当。キャリアコンサルタント、産業カウンセラーなどの資格も取得している。

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