教員紹介

DOU Xue

竇 雪

竇 雪
所属領域
心理学領域(博士前期・後期担当)
職位
准教授
専門
メディア心理学、オンラインメディアの効果研究、広報学、広告学
主な担当科目
演習
おすすめの書籍
メディア・オーディエンスの社会心理学李光鎬・渋谷明子・鈴木万希枝・李津娥・志岐裕子 新曜社2017年

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

もともと大学時代にメディア学のゼミに所属しており、そこで新聞やテレビといった従来のマス・メディアが私たちに与える影響について学ぶ機会がありました。卒業後、米国に留学をした際、オンラインメディアの影響を心理学的な観点と手法で解明する研究に出会い、興味を持ちました。また、米国ではちょうどその頃にFacebookが急速に普及し始め、さらにiPhoneが発売されました。これらの出来事を目の当たりにし、私たちの生活にメディア媒体がますます欠かせないものになっていくことを実感したのも、この分野の研究を志すきっかけとなりました。

これまでオンラインメディアの利用や効果について様々な観点から調査するとともに、その結果を広報や広告の分野にどう応用できるか研究してきました。最近はメディア媒体と利用者の間に生まれる感情的な結びつきに特に注目をしています。例えば私たちは携帯電話を常に身につけており、手元にないと不安に思うことがあります。このような感情はなぜ生じるのか、またその結果、どのようなメディア効果があるのかについて分析をしています。

研究の社会的意義について、教えてください。

昔から新聞やテレビを始めとするメディアは私たちの生活に根付いていましたが、スマホの普及によって、生活する上でメディア利用は欠かせないものになりました。私たちはメディアを通して様々な情報を入手し、さらに他人とのコミュニケーションの多くもメディアを介して行なっています。その過程で、私たちがどのようにメディアを利用しているのか、また、メディアから受けとる情報にどのような影響を受けているのかを解明することで、社会をより深く理解することにつながります。メディア心理学の研究を通して、社会におけるメディアのより良い活用法を提案していきたいと思っています。

この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。

心理学全体の歴史に比べると、メディア心理学という学問はまだまだ歴史が浅い発展途上の分野です。その中でも、「オンラインメディア」に関する研究はまだ始まったばかりといっても過言ではありません。ぜひとも新しい領域を切り開くチャレンジ精神をもって臨んで欲しいと思います。また、私よりも院生の方が新しいサービスや使い方を知っていることもあると思います。ですので、時には私が教わる立場になって、院生と一緒に研究に取り組んでいきたいと思っています。さらに、オンラインメディアの効果研究は米国を始めとする海外研究機関で盛んに行われていますので、そこからの情報にも敏感になる必要があります。学生には日本国内だけでなく、国外の学会などにも積極的に参加して欲しいと思っています。

著書等

  • Advertising Theory (Routledge、2012年)

  • New Media and Public Relations (Peter Lang Pub Inc、2012年)

経歴・業績について