教員紹介
YAMAOKA Ayuchi
山岡 あゆち
- 所属領域
- 実践人間科学領域
- 職位
- 准教授
- 専門
- 犯罪心理学、社会心理学、キャリア形成
- 主な担当科目
- 心理学統計法
- おすすめの書籍
- 増補新版 生きのびるための犯罪(みち)上岡陽江、ダルク女性ハウス(著)
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
さまざまなマイノリティ性を持つ人の生きづらさについて、社会構造に問題があるという前提で心理学・社会学・福祉学の学際的な観点から、定量・定性的研究を実施しています。実際のかかわりの中で生まれる問題意識を大切にし、社会課題の解決につながることを目指しています。具体的には受刑歴がある人の出所後の就労や生活の立て直し、スティグマ、金銭感覚などについて精神障害や小児時逆境体験、ジェンダーの視点も含めて検討しています。また、性風俗従事者の抱える精神障害や小児時逆境体験、スティグマによる孤立の研究も始めました。そして、学生時代は社会心理学的に実施してきたいじめの加害の研究を加害者臨床の視点から行っています。
研究の社会的意義について、教えてください。
公務員時代の経験、そして今もNPOや一般社団法人などのボランティア活動や勉強会を通じてマイノリティ性を持つ人とかかわり続けており、その中で感じる問題をリサーチクエスチョンに落とし込んでいます。さらに政策評価や政策立案をしてきたこともあり、実際に社会に知見が実装されることもイメージをしながら研究をしています。マイノリティのひとへの世間のまなざしは非常に厳しいことにも問題意識を持っており、研究などを通じて様々な立場の人の間での対話が生まれるようにすることも意識しています。研究すること自体が他者化をしたりスティグマを強化したりしてしまうリスクをはらんでいることを意識しながら、非常にセンシティブなテーマのため、当事者を含む様々な方にアドバイスをもらいながら進めています。
この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。
私は研究というのは良くも悪くも社会を変え得る力がもつと信じています。(もちろん劇的な変化は期待できませんが)。研究が研究者のためのものにならないように、社会のために役立てられるようにはどうすればいいのか。ほんの少しでも良い社会につながるためには何ができるのか。また、研究だけに打ち込むこともとても大切ですが、その研究が影響を及ぼす人やコミュニティとの対話を忘れずに、「人として」どう研究を行っていくかも忘れないようにしたいです。正解のない問いですが、悩みながらも一緒に取り組んでいけたらと思います。
