卒業生インタビュー

大好きな映像で、大好きな地元に貢献する

島田 蓮さんの写真

島田 蓮 2022年度卒

修士制作テーマ

「かっちゃま×ちおこ ~勝山市地域おこし協力隊の活動~」

志望動機

他大学に行っても諦められなかった「映像への道」

立命館大学大学院 映像研究科の志望理由を教えてください。

中学生のころから自主制作で映像作品をつくっていていたこともあり、映像関係の道に進みたいとずっと考えていました。大学受験での第一志望校も立命館大学映像学部にしていたんです。ただ、その時はご縁がなくて、別の大学の社会学系学部に進みました。

映像については大学入学後も独学を続けていて、ゼミでは映像を用いた地域プロモーションをテーマにしました。映像に関わり続けていく中で、当時はコロナのピークで就活事情が例年とはまったく違ったということもありましたが、映像を究めていきたいという想いがどんどん強くなり、大学院への進学を決めました。

高校生のときに行ったオープンキャンパスで、立命館の設備が充実していることは知っていました。映像学部に魅力を感じていた大きな理由だったので、目指すなら改めて映像研究科にしようとすぐに決まりました。

研究活動

コロナ禍さえも活用。環境へ主体的に働きかけて制作に打ち込む

研究テーマを教えてください。

修士制作では、地元である福井県勝山市の地域おこし協力隊の活動を1年半ほど追いかけ、ドキュメンタリー作品としてまとめました。タイトルは「かっちゃま×ちおこ ~勝山市地域おこし協力隊の活動~」。「かっちゃま」は勝山市、「ちおこ」は地域おこし協力隊の通称です。

学部生時代の映像を用いた地域プロモーションがスタート地点なのですが、担当の先生から「より地域性を出したものが作れるといいのでは」というアドバイスをいただき、都会から来て地域を盛り上げる地域おこし協力隊をテーマにすることにしました。取材する地域の候補はいくつかありましたが、思い入れのある地元に決めました。コロナ禍でずっとリモート授業だったという特殊な環境も逆手にとって、地元から授業に参加しつつ制作に取り組んでいきました。

研究活動を進めていく上で、映像研究科の環境はどのように役立ちましたか?

やはり、制作現場の第一線で活躍されていた先生方からご意見をいただけたのは大きかったです。独学で勉強してきた中で、映像の撮り方や演出のつけ方・読み取り方など、分かっているつもりで言語化するのが難しいと感じていた分野もあったのですが、専門家からフィードバックをいただくと新たな発見があります。映像を専門的には学んでこなかったことで出遅れているとも思っていたため、担当の先生はもちろん、違うゾーンの先生にも、誰よりも意識的にアドバイスを求めにいくようにしていました。

また、周りの仲間からも影響を受けました。「映像」とひとくちにいっても突き詰め方はたくさんあるので、例えば音声に特化して研究してきた同期からは音を使った演出を教わりました。他にも、先輩の修士制作にアシスタントで入ったときには、チームとしての映像制作を実感として学ぶことができましたね。

設備面でも、カメラをはじめとした各機材は非常に高性能ですし、撮影スタジオも借りられます。映像を志す人にとっては、周囲の人も施設も国内トップクラスに整った環境だと思いますので、ぜひ有効活用してほしいです。

キャリア

「地元」と「映像」。2つの価値観を叶える

現在のお仕事について教えてください。

地元に戻り、福井テレビ開発という会社でディレクターとして番組制作に携わっています。都心部の制作会社だと分業がメインだと思いますが、地方では人が少ないので、取材の台本を用意するところから現地のロケ・編集まで、新卒2年目でも撮影以外の業務をほぼすべて担当させてもらっています。ネットが台頭している現在も、特に地方ではメディアとしてテレビの影響力はまだまだ根強いですし、担当している内容も地域に密着しているので、反応をダイレクトにいただくことができてやりがいに感じています。

就職先はどのように決めましたか?

地元福井県での就職を最優先に考えていました。進学を機に外へ飛び出してみて、田舎ならではのよさに改めて気づいたり、コロナ禍でひとのつながりが希薄になっているときでも地元の友人の縁は強く感じたり。そういう経験が決め手になりました。一番好きで、ずっと勉強を続けてきた映像に携わりたいという思いももちろんあって、どちらも実現できるテレビに決めました。映像という手段で地元を盛り上げたいというマインドは修士制作のときから現在まで変わらない、一番の軸になっています。軸をぶらさないように、この道でしっかりと力を蓄えていきたいなと思っています。

メッセージ

映像研究科への進学を考えている方へ、メッセージをお願いします。

自分のポリシーでもありますが、やらずに後悔するならやって後悔しろということでしょうか。思い切って飛び込んだからこそ学べる大きなものがありますし、映像研究科にはそれだけの環境が整っています。もし受験を迷われている方がいるなら、一度挑戦してみてほしいなと思います。