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ご挨拶

ご挨拶

 立命館大学は、「自由と清新」を建学精神とし、「平和と民主主義」を教学理念としています。2006年には立命館憲章を制定し、そこでは「人類の未来を切り拓くために、学問研究の自由に基づき普遍的な価値の創造と人類的諸課題の解明に邁進する。その教育にあたっては、建学の精神と教学理念に基づき、『未来を信じ、未来に生きる』の精神をもって、確かな学力の上に、豊かな個性を花開かせ、正義と倫理をもった地球市民として活躍できる人間の育成に努める」と謳っています。
 こうした理念に基づき、立命館大学では、私立大学として、教職課程を有する各学部の専門性を基盤に、「確かな学力と深い人間理解のもと、子供の未来を信じ、正義と倫理をもった地球市民として教育活動を行う個性豊かな教師」の養成をめざしています。
 立命館大学の教職課程においては、上記のような教師になるために求められる専門的力量を、下記の6つに整理しています。 

・授業力(確かな学力のもと、深い授業観を持ち、授業を遂行する)
・児童生徒理解力(児童生徒を理解し児童生徒と関わる)
・教師としてのコミュニケーション力(学校における多様なコミュニケーションを行う)
・教師としてのマネジメント力(学校における各種マネジメントを行う)
・教師としての自己形成力(教職に関する深い知識や倫理を身につける)
・教師として学び続ける力(学校教育をめぐる問題を解決するために学び続ける)

 教職課程における学びは、各学部での専門的な学びを基盤にしながら、これら6つの力の育成を期して編成されたカリキュラムに依って展開していきます。そこではまず、「教員免許状を取得する」ことをめざすことになります。立命館大学では、総合大学に相応しく、多くの学部で、多彩な教員免許状を取得することが可能になっています。
 しかし、教員免許状を取得するだけでは、教師として教壇に立つことはできません。各自治体等が実施する「教員採用試験に合格する」ことが必要になります。立命館大学では、全国の大学に先駆けて「教職支援センター」を設置し、学校現場での経験豊かな講師陣が、教員採用試験の合格に向けた支援をしています。また、講座や面接指導といった試験対策に留まらず、個別の進路相談や学生たちの自主的なゼミ活動の支援も行っています。こうした手厚い支援の下、毎年、数多くの合格者を送り出しています。
 その一方で、立命館大学では、単なる資格課程として、教員免許状の取得や教員採用試験への合格という、短期的な視点からのみ教職課程を捉えているわけではありません。教職課程での学びを通じて、実際に教壇に立ってからの教師としての長い歩みの中で、「一人前の教師になる」ために、不断の自己研鑽に励むことができるような、学びの基盤を形成していくことを重視しています。また、4年間の教職課程での基礎的な学びを基に、教職研究科(教職大学院)で、より専門的で実践的な力量を身に付けることができるようにもなっています。さらに、卒業生を中心に組織された立命館学校教育研究会などを通じて、卒業後も教師として学び続けるための場も提供しています。

 近年、学校現場を取り巻く環境は大きく変動してきており、これからの学校教育が何を志向していくべきか、極めて重要な社会的問題であるといえます。とりわけ、深刻な教師不足の中で、教員養成のあり方も問われています。さまざまな問題がある中、教師という仕事に対して強い誇りと責任感を持った力量豊かな教師を、一人でも多く社会に送り出していくことが、立命館大学の社会的責務であると考えています。
 立命館大学では、教職員が一丸となって、「教員免許状を取得する」「教員採用試験に合格する」「一人前の教師になる」という教師としての歩みの各段階を通じて、「教師になる夢」に向かって努力を続ける人たちを、途切れることなく全力でサポートしていきたいと考えています。

教職教育センター
教職支援センター
センター長 川那部 隆司
(文学部 准教授)

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