→経営管理研究科1回生 神戸洋祐さん

経営管理研究科 研究科長 千代田邦夫教授

経営管理研究科 研究科長 千代田邦夫先生に経営管理研究科の教学に関して伺いました。
天池 経営管理研究科とは具体的にどのような大学院ですか?
千代田

この経営管理研究科の一番の狙いは理論をベースに実践的なスキルを身につけてもらい、社会に出たときに即戦力として通用する「経営プロフェッショナル」を養成することです。既存の研究科では理論を学ぶ学究的な部分が主であったと言えます。しかし、現在、企業は即戦力となる人材を求めています。そのために、理論を学んだ上で、実践力を身につけることが重要になっています。
そして、そのような社会のニーズに対し経営管理研究科では、企業経営コース(ビジネス・スクール)と企業会計コース(アカウンティング・スクール)を設定しました。

企業経営コース(ビジネス・スクール)では、ビジネスを創造し革新するグローバルな経営人材の養成を目指し、創造人材、マーケティング、国際経営の3つのプログラムを設置しました。また、企業会計コース(アカウンティング・スクール)では、新公認会計士試験に対応したプログラムやファイナンス分野における専門家育成に対応したプログラムを設け、高度な倫理観を有する公認会計士や、企業価値を高める財務・会計専門人材の養成を目指しています。

授業の内容には、理論を学ぶだけではなく、教員と院生や、院生同士のコミュニケーションを多く取り入れています。授業では班に分かれてディスカッションをし、最後に審査を行う方法のものもあります。立命館大学の経営管理研究科では実務家教員数の割合も7割を超えており、第一線で活躍する先生方の「ナマ」の声を学ぶことができます。

天池 経営管理研究科の特徴である「プラカデミック・アプローチ」について教えてください。
千代田

経営管理研究科が目指す「経営プロフェッショナル」を養成するには、蓄積された理論体系と共に、ビジネス実践を学ぶ必要があり、そのような点から経営管理研究科では実務界(プラクティス)と学界(アカデミック)の協働による、「プラカデミック・アプローチ」を重視しています。従来重なることがなかったこの2つの領域を、境界線を無くした形で融合させることにより、「高度な戦略眼と実践スキルを有する経営プロフェッショナル」を養成します。

経営管理研究科が目指している教育には実践の場が必要です。社会人の方は、自分の今抱えている仕事の問題をどのように解決していくかを考え、実務経験のない学生は、インターンシップ等により、実践的に経営を学んでいきます。今年は、東京にあるマーケティング会社で実習を行いました。政策投資銀行でも中国からの留学生が学んでいます。このような社会的経験により、新たに気付いた問題点を研究に繋げていくことが重要です。

天池 朱雀キャンパスに移転することのメリットはありますか。
千代田

交通の便がよくなったことは経営管理研究科にとっても大きなメリットですね。そのことにより、公開授業も行いやすくなりました。現在企画しているのが「京都経営者リレー講義−グローバル時代における企業経営と人材開発」です。ゲスト講師として京都の有力な経営者の方々に来ていただくことが出来、経営哲学などを語ってもらっています。
また、自習室が設備されたことで、勉強する環境がより良くなりました。

天池 在学生へのメッセージをお願いします。
千代田

在学生の皆さんには、進路・就職を考えるときの意思決定の中のひとつの選択肢として経営管理研究科を考えてもらいたいと思います。また、経営管理研究科には夜間の社会人コースもあるので、学部を卒業して社会に出てから、キャリアアップを考えたときに再び立命館大学に戻ってきて欲しいと思います。

取材・文天池美香(MOT M1)