RS 学園通信 vol.127 学問のすすめ Student Report Human 特集
November 2000 INDEX
 
キャリアセンターからのメッセージ
大学院進学を目指すあなたへ

 ここ数年の大学院生の進路決定状況は、文社系研究科では、法曹・公務員・教員・税理士・公認会計士・国際分野等はもちろん、民間企業・特殊法人へも進出(法務・財務・海外部門、福祉関係等)するなど、益々、多様化しています。この背景として、近年、企業は、新卒採用において即戦力としての素養がどれだけあるのかを重視する傾向が挙げられます。事例としては、入社後の配属職種(法務・財務・マーケティング等)を特定して募集を行う「職種別採用」や、職務執行に必要な能力を分析した上で採用を行う「コンピテンシー採用」が行われています。また、心理・社会福祉等といった領域においても、高い専門性を必要とする職種・職務への要望が広まっています。

 また、理工学研究科においては、専門性についての社会からの要求(研究開発職については修士以上の学位が必須ともいえる)が益々強まっている傾向と相まって、社会からの期待は非常に高く、進路決定状況を見ても非常に高い評価を受けています。技術者に求められる専門性は日々高まっており、高い専門性を身につけることで、将来の進路・職種に対する選択肢の広がりにつながっています。

 これらの傾向は、将来にわたり、益々、高まって行くことが予測されます。

 従って、高い専門性を身につけた大学院生は、企業にとって、注目度の高い採用マーケットといえます。では、企業の着目する即戦力としての専門性は何かというと、豊かな知識に加えて、研究を通じて身につけた思考スタイル、そして、特に、重要視されるのが「実践力」です。つまり、実際のビジネスシーン・職務シーンを念頭に置いた上で磨かれた専門的能力です。言い換えると、研究を進める上で、幅広い視野に基づいて専門性を磨き、ビジネスシーン・職務シーンへの対応性を高めることが、進路・就職上のポイントです。このことは、大学院進学を考える時点でどのような専門能力を身につけようとするかをしっかりと考えることが重要であることを示しています。また、自ら課題を設定し、研究を行い、結果を分析・検証しペーパーをまとめるという大学院生のスタディースタイルも企業の着目するところです。なぜなら、このスタイルこそが、ビジネスシーン・職務シーンにおいて最も必要とされるメンタリティーだからです。

 このように、高いレベルで専門性の追求と自己研鑽を行う先に進路・就職はあります。大学院進学を考えている皆さんは、このことを踏まえ、大学院というフィールドでどれだけ自分自身を高めることが出来るか、あらゆる可能性に対して、ぜひチャレンジをしていただきたいと思います。

 

 


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