VOICE

1 期生

上嶋 里菜

生命科学研究科
博士後期課程2年

誰も知らないことを自分の手で明らかにする面白さ

育成拠点: 生物資源研究センター

INDEX

  1. 01博士課程後期課程への進学動機、また現在の研究活動・院生生活について
  2. 02NEXTフェローシップ・プログラムについて
  3. 03今後のキャリアプランについて
  4. 04院生へのアドバイス・メッセージ

01博士課程後期課程への進学動機、
また現在の研究活動・院生生活について

大学院&博士課程に進学された動機、きっかけ、また立命館大学を選ばれた理由など

企業の研究職や開発職に就きたいなと思い、そのためには大学院で研究経験を積む必要があると考え、修士課程に進学しました。修士課程進学当時は、博士課程に進もうと考えていませんでしたが、修士課程の研究活動を通して、誰も知らないことを自分の手で明らかにできるという面白さに魅了され、進学を決めました。
立命館大学を選んだ理由は、今の研究室が生物系と化学系の両方を研究できるという珍しい研究室であった点、また海外留学をしたいと思っていたため立命館の海外留学プログラムが充実している点があります。さらに、奨学金などの支援制度も充実しており、学部から継続して進学したいと思いました。

現在の研究テーマ、活動について

神経の細胞を伸ばすことを「誘導する物質」についての研究をしています。神経は、体の外部の情報を脳に伝え、脳が出す指令を体のあらゆる部分に伝える役割をしています。その際、神経が伸びることが重要なのですが、伸びることを「誘導する物質」は体内でどのように作られるのかまだ不明であるため、その生成方法に興味を持ち研究をスタートしています。
研究は簡単ではありませんが、体の中でどのようなことが起きているのかを周りと議論したり仮説を立てることが楽しく、研究の面白さを感じています。仮説を検証するとうまく行かないこともありますが、自分の考えたアイディアや工夫で検証が上手く行ったときにとてもやりがいを感じます。

研究活動以外での取り組みについて

学部生時代に、BBP施設立ち上げの一期生スタッフとして、留学生の相談・支援の活動や留学生と日本人学生との交流ができるイベントを企画するなどの活動をしていました。
また、生命科学部が主催している留学プログラムに参加することで、海外に興味を持ちました。それをきっかけに、他の留学プログラムに参加したり、修士課程の時は海外の大学で2ヶ月間研究する経験をしました。

※Beyond Border Plaza:国際交流や言語学習を中心としたグローバルコモンズ

留学プログラムに参加するための語学力向上の仕方について

理想的には毎日学習が出来れば良いのですが、実際は研究活動が忙しく、なかなか難しいです。そのため、まずは試験を申し込みます。試験日1ヶ月前に集中して問題を解いたりリスニングの練習をするなどして、学習時間を作るようにしています。大学では、英語だけでなく色々な言語を学べるプログラムが提供されているため出来る限り活用しており、語学力向上に役立っています。

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02NEXTフェローシップ・プログラム
について

プログラムを知ったきっかけ、学生フェローに選ばれて良かったことなど

研究室の先生が色々な情報をくださり、本プログラムも先生からの紹介で知りました。学生フェローとなり、支援してくださるコーディネーターの方々が定期的に企画してくださるイベントへの参加を通じて、研究科を跨いで同じ立場のドクター同士という横の繋がりが自然とできたことがよかったです。コーディネーターの方々や知り合った仲間たちと、日々の悩みを相談したりまた話を聞いたり、研究を共有する交流をしています。
本学生フェローになって可能になったことは、研究費を使用して実験に必要なものを揃えて実験を行い、得られたデータをもとに論文を作成し研究成果をまとめる、という研究の一連の流れを、学生の内から経験できることです。

研究拠点におけるご自身の役割について

本来なら先生方がされるような研究拠点主催の学内シンポジウムを企画し、運営を任されました。生物系を主な専門とする研究拠点において、生物系・化学系の両方に携わる研究室に所属する自分の役割として、違う視点から研究に関わることができるという点で貢献していきたいと思います。
私自身、学部時代から自由に研究させてもらっていましたので、後輩にものびのびと研究してほしいという思いから、現在は遠くから見守るスタンスで後輩育成を行っています。

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03今後のキャリアプランについて

修了後の進路について

現時点では、企業に行くorアカデミアに進む、両方を考えています。企業就職については、立命館大学の大学院課や他大学が主催する博士と企業のマッチングを行うイベントに参加する予定をしています。これは、企業が求める博士学生の能力を理解したり、企業と博士の学生が専門分野の知識をすり合わせて即戦力として活躍できるかを知る機会になるかと思っています。アカデミアへの進路については研究室の先生といろいろ相談しながら考えようと思っています。
これまで留学プログラムに積極的に参加し、多くの経験を得てきました。今後は、海外で数ヶ月~数年のスパンで行う研究活動も経験してみたいと思っています。また、海外の研究者と関わる機会としては、日本の会社に就職しても共同研究者として海外の方と一緒に実験する、という形もあると考えています。

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04学部生・院生への
アドバイス・メッセージ

大学院進学に関するアドバイス

大学院に進学、特に博士に進学するのは勇気がいる決断だと思いますが、世の中で誰も知らないことを自分が明らかに出来るのは研究の醍醐味だと思います。そういうところに興味を持ったり、自分の手で何かを明らかにするという経験をしてみたいなと少しでも思うようであれば、ぜひ積極的に大学院に進学してみて、いろんな経験を積まれると良いのではないかと思います。何か少しでも興味を持ったことがあれば、チャレンジしてみると何かに結びつき、自分の視野が広がったり、これからの進路の選択に役立つのではないかと思います。興味のあることは、積極的に参加&実行して欲しいと思います。

(2022年9月 掲載)