VOICE

1 期生 吉田 悟

吉田 悟

生命科学研究科
博士後期課程2年

チャンスは積極的に掴むもの

育成拠点: 先端材料研究センター

INDEX

  1. 01博士課程後期課程への進学動機、また現在の研究活動・院生生活について
  2. 02NEXTフェローシップ・プログラムについて
  3. 03今後のキャリアプランについて
  4. 04院生へのアドバイス・メッセージ

01博士課程後期課程への進学動機、
また現在の研究活動・院生生活について

立命館大学で博士課程後期課程へ進学した動機を教えてください

私は立命館中学校に入学してから、人生の半分以上を立命館の学生として過ごしています。比較的早い時期から理系の学問に興味を持っており、高校時代には早期履修制度で立命館大学の理系プログラムに週2回参加する機会もありました。生命科学部卒業後、大学院進学を決めた1つ目の理由は、研究分野において尊敬できる先生のもとで学び研究生活を送ることに大変価値があると思ったことです。2つ目は「自身の希少価値を高める」ことを目標としていることです。修士学位を取得し社会に出る人はたくさんいますが、博士課程まで進学する人はそう多くありません。私は元々勉強や研究はあまり好きなほうではありませんでしたが、周りと違うことをして活躍できる人間になることを目指し、本気で頑張ることを決めました。研究に懸けている本気度は誰にも負けない自信があります。立命館に入ってから多くのことを経験出来ており、自分の選択に後悔したことはありません。

研究での取り組みや研究室の雰囲気、院生生活について教えてください

3次元ディスプレイの発光材料開発に取り組んでいます。先生から共同研究に誘われたことや、最近ホットな分野であり関心を持ったことがきっかけです。研究室で後期課程に進んだのは私が一人目ですが、現在はD1の学生もおり、研究室は5人と少ないですが少数精鋭で、研究設備もとても贅沢に利用できています。毎年優秀な後輩が集まってきており、私自身は厳しいながらもみんなに良いスパイスを与える存在だと思っています。
研究のなかで特に面白みややりがいを感じるのは、研究にはゴールがないという点です。私自身は結構体育会系の根性論が好きなので、研究者の卵として重責を担いながら、先生の期待にも応えられるよう日々頑張っています。また、学振※への挑戦も続けており、現在3回目のチャレンジ中です。採択されてもしなくても、自身の研究への評価という意味で結果を受け止めたいと思っています。
※ 日本学術振興会特別研究員制度(優れた若手研究者には、研究奨励金(20万円/月)と研究費が支給される国の制度。若手研究者の登竜門と言われ、毎年1万人以上が応募する制度。)

おすすめの息抜きの方法を教えてください

研究活動の合間に、様々な課外活動を行っています。感染症が拡大する前は、自分の出身校である立命館高校・陸上部の監督から依頼を受け、合宿に同行したり、大会前に跳躍や投てきの競技を指導していました。また、知人が小学生向けのサッカースクールを開いており、現在もアドバイザーとして活動に携わらせていただいています。運動量が多く体力がいる活動ですがリラックスできる時間であり、息抜きとしてとても大きな効果を感じています。時間をどう使うかは、自分次第です。
さらに最近は、「時間を決めて研究し成果を出すこと、時間内で終わらせること」を意識するようにしています。修士の頃はエンドレスの研究活動を行っていましたが、博士課程に入ってからは就職後の社会人生活を意識し、「8時間で成果を出す、22時に帰る」など、効率性を重視した自分なりの基準を作りました。この基準で生活スタイルを変えたことで、かなり余裕ができました。

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02NEXTフェローシップ・プログラム
について

制度を知ったきっかけを教えてください

後期課程に進み研究活動を続けるための支援は無いか探している中、先生から紹介いただきました。初めは金銭面で最大のメリットを感じて申請したのですが、採択され出会ったNEXT学生フェローは様々な研究科から選ばれており、分野・研究を超えた繋がりが出来て本当に良かったです。知らない世界を知ることで自分という人間が成長でき、自身の価値を高めることにも繋がっていると感じています。学生フェローはみな"Team Ritsumeikan"であり、しんどい時や苦しい時に仲間の顔を見たり話をすると心がホッとします。

制度の活用によってできるようになったことや生活の変化について教えてください

NEXTフェローシップ・プログラムでは、研究だけでなく様々な場面で役立つスキルを身に付けるためのセミナーやグループワークが実施されており、受けられるサポートは大変充実しています。私は「まずやってみる」ことを大事にしており、本制度を通していただいたお話や誘われたセミナーは全て参加し、そこでの経験や機会を大事にしています。無駄なものは一つもありません。
また、民間企業の人事部からコーディネータが2名ついてくださっており、面談していただいたり、相談させていただける仕組みもあります。本音で話して今の自分を見てもらいフィードバックを受けられたり、面接練習をしていただき人事目線でのコメントをいただいたり、就活においても重要な経験をたくさん得ることができました。学生フェロー一人ひとりに寄り添った手厚い支援が受けられています。

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03今後のキャリアプランについて

修了後の進路について教えてください

私は、これまでの研究での経験・学びをふまえ、化学メーカーへの就職を考えています。大学院での研究生活では、個人の人柄や性格よりもその人の研究業績が重視されることが多く、その人自身への関心が払われることは少ないように感じています。個人をどのように扱うかは私のキャリア選びにとって大変重要です。そのため、自分自身をきちんと見て適切にコミュニケーションを取り、いち個人として大切にしてくれる会社に就職したいと考えています。大学院キャリアパス推進室で実施しているマッチングセミナーに参加したりして日々情報収集に努めています。このマッチングセミナーには20~30社の化学メーカーが参加し、人事の方や研究職の方と1対1で直接話を伺うことができます。会社からも「来て欲しい」と必要とされ、かつ自分も「ここに行きたい」と思える会社と出会えるよう、就職活動を慎重に進めて行きたいです。

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04学部生・院生への
アドバイス・メッセージ

学部生、修士課程の学生に対してアドバイス・メッセージをお願いします

大学院への進学を迷っている学部生の方にはぜひお勧めします。自分が大学院に進学する際、多くの優秀な先輩方からお話を伺い、優秀な人でないと研究は難しいのかと悩みました。それでも、研究科に入ってから多くの失敗を経験しましたが、前向きに全力で取り組むことで、どんな困難も乗り越えることができました。進学を迷っている人には、「私でもできているからきっとできますよ」とお伝えしたいです。
本気でやれば何とかなりますので、チャンスを積極的に掴んで頑張ってください。

(2022年9月 掲載)